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2012-11-13

【新入荷】2012年11月 (Bartolo Mascarello、Trinchero 、Bordino Cinzia、A Maccia、Nicolini、Campi di Fonterenza、Paolo Bea、Cantina Sociale della Planargia、Romano Levi )

日頃より格別のご愛顧をいただきありがとうございます。                    10/19にイタリアから帰国しましたオータです!
今回もイタリア10州&2か国(それぞれ1カ所ずつです)、39生産者を巡る、ハードですが非常に有意義な旅でした。
初めて訪ねに行ったというような生産者は一軒もなく、すでに取引のあるところが35軒、他社インポーターと取引しているのですが個人的に友達な造り手2軒、当面は新しい造り手との取引をしません!と宣言しましたが、例外中の例外な造り手1軒と、もう1軒がヴィナイオータ創業当初、個人的な憧れ&愛で扱ってみたものの買った全てのワイン(大した本数じゃなかったんです…)を売り切るのに実に5年もの月日がかかってしまった造り手で、彼らのところに再取引きのお願いとそれに伴うヴィナイオータ的決意表明に行ってきました。
イタリアワインの歴史に大きく名を刻む造り手と言っても過言でないですし、知名度も決して低くないのですが、それ相応の評価が受けられていないような気がしてしまうのは僕だけではないはず!という造り手でして…。
この地域では異論の余地なく唯一無二の存在ですし、彼らの代わりなどいるはずもなく、もし彼らがご時世に対して譲歩、妥協するようなことがあれば、それはその地域のワインの歴史、伝統、職人芸の終焉を意味し…。感性の世界では自分の愚鈍さに絶望していた僕に一筋の光を与えてくれたイタリア、ワイン、それらの歴史、伝統、さらにそれらを守ろうと各地でドンキホーテ的な戦いに挑み続ける造り手たちに対して多大なる恩義を感じているオータ、また守るべきものが増えたことを実感して帰ってきました!
決して売りやすいワインではありませんが、少しでもその歴史的意義、価値などが皆さんに伝わるよう、気合いを入れてご紹介させていただきますのでお楽しみに!入荷は来年早々ということになると思われます!そして3月にはその造り手が来日、試飲会等もやることになるかもしれません!

それでは今回の新入荷のご紹介をさせていただきます!!
ヴィナイオータ的覚悟を見て取っていただけるようなドラスティックな価格改定もありますのでお見逃しなく!!
双子ちゃんこと、カンピ ディ フォンテレンツァからはデイリーなワインが2種類とこれが最後のヴィンテージというワイン1種が届いています!
2009年まではサンジョヴェーゼIGTだったワインを2010年以降はさらに格下げし、ヴィーノ ロッソVdTペッティロッソという名前でリリースさせることにしました。ロッソ ディ モンタルチーノとの差を明確にすべく、マセレーションの期間を短くし、より早い段階から楽しめる飲み心地の軽いワインを、というコンセプトのもとに生まれたワインです。
2010年ヴィンテージは、まだスタイルを模索中だったのか、2週間のマセレーション&醗酵、木樽での熟成とロッソの弟分的な仕込み方法だったのに対し、2011年は5日間のマセレーション、ステンレスタンクでの醗酵&熟成、8か月後にボトリングという感じで、より彼女たちが志向するものとなっているのではないでしょうか。2010年は生産本数なんと448本!ちなみにですが、2009年のロッソは90日間に渡ってマセレーションをしたそうです!
もう一つのワインは2008年ヴィンテージを最後に生産をやめることにしたカベルネ100%のワイン、ルーポ ディ フォンテレンツァのブドウに10%程のサンジョヴェーゼIGTを加えたワインが今回のルペット(小さなルーポ)2009になります。双子ちゃんが大好きだったという今年の3月に他界した歌手、ルーチョ ダッラに捧げたラベルとなっています。どちらもかなりコストパフォーマンス高いと思いますよ!
そしてカベルネ ソーヴィニョン100%のワイン、ルーポ ディ フォンテレンツァ08も入荷しました!カベルネであることに気付けないほどに青味の全くない、熟し切ったブドウで造られた07よりもエレガントな印象かと。
バローロの生産者で、極めて小規模なのに世界中にとどろき渡る知名度がある点で彼ら以上はいないと断言できるバルトロ マスカレッロからも新しいワインが入荷しました。
僕が彼らを訪問したとある時、当主マリアテレーザはイタリア語、フランス語、ドイツ語、英語を各お客さんに使い分けながら応対していて、彼女自身最後は誰に何語で話しかければいいかが分からなくなっていたこともありました。これが白トリュフの季節にはさらに大変なことになるそうで…僕ならストレスで参っちゃっているかもしれません。今回はフレイザドルチェットをリリースさせますが、どちらも少量の入荷ですので限定ワインとさせていただきます。
最近絶好調なバローロ05も残り僅かとなってきてますのでお早めにどうぞ!
アスティの独身貴公子、トリンケーロからは、バルベーラ ダスティの06グリニョリーノ09フレイザ ルンケット07ドルチェット レ タラーニェ06が新入荷として届いています。
相変わらずの圧倒的コストパフォーマンスなバルベーラ、グリニョリーノとしては現時点で彼の最高傑作と思われる09、圧倒的な果実味&膨大なタンニンで落ち着くのはいつの日か?の感のあるフレイザ07(偉大なワインです!)、時間とともに化けた04に対し、もう既に完成の域に達しているドルチェット06。リリースされるワインのどれもがあまりにも高いレベルで美味し過ぎて、なおかつワインがちゃんと完成してからリリースさせる(なにしろベーシックなバルベーラで現行が06なんです!)という…最近思うのですが、僕たち自身その“トリンケーロ スタンダード“に慣れ過ぎてしまってはいないでしょうか?生産量の割にいろいろなワインを造っていて、そのどれもが当たり前のようにレベルが高いせいで、一つ一つのワインに対する注目度が若干散漫になっているような気がしてしまうのです。ですが皆さん、なぜに全てが高いレベルなのか考えたことありますか??例えばフレイザは今回の07の前ヴィンテージは04、ドルチェットは06の前は04…。お分かりいただけましたでしょうか?トリンケーロ自身が気に入らないヴィンテージはリリースさせないんです!で、そのボトリングしないと決めたワインは、お酢屋さんかネゴシアンにバルク売りしてしまうそうで、今回訪ねた時も、次の日にお酢屋さんがワインを8000リットル(!!)取りに来るって言ってました。
当主エツィオは、いち飲み手としての観点から他の造り手のワインの事も正当に評価できる男だったりするのですが、自分のワインに関するコメントはというと、「ヒサト、信じてくれ。マジ死ぬほど美味いから!」とか、「マンマミーア、クレイジーなくらい美味い!!」など、とても理性的とは言えないものだったりして聞いてて思わず笑っちゃいはするのですが、彼の言う通りでなかった事など一度もなく、それもそのはず、本当に自信がありボトリングを考えているものだけを飲ませてくれているわけですから…。トリンケーロは近年、畑の一部を賃借に出しており、今後は更に生産量が少なくなります。もしかしたらですが、こんな価格で彼のワインが楽しめる時間はそう残されていないのかもしれませんよ…。と、ちょっと暗めな話で終わらせても寂しいので明るい話も!最近弊社的に得意技化しつつある、”残っているの全部買うからちょっとまけて!“をやっちゃったワインも届いています。
ようやく還元というトンネルを抜けて素敵なことになってきたアユ-ト ビアンコ08の価格を大幅にお下げすることができました!この価格であの味わいなら文句のつけようがないかと!(左に同じくムレチニックのシャルドネ05も!)沢山ありますので沢山使っていただけると助かります!
ネイヴェ随一の働き者、ボルディーノ チンツィアが造るピノ ネーロのワイン(赤?ロゼ??)、チャボッティーノ09が再入荷しました!ハム・サラミ類などとも抜群の相性を見せるのではないでしょうか?
そしてカンティーナ ソチャーレ デッラ プラナルジアマルヴァジーア ディ ボーザ03が再入荷いたしまして、為替の影響でお値段をお下げすることができました!このワイン、酸化的な熟成をさせているので瓶内で動くこと自体が基本あり得ないはずなのですが、この03はかなりしっかり微発泡しちゃっています。アルコリックで、アロマティックで、果実味豊かで、ミネラリー(金属的な感じさえあります)…ワインとしては重厚な部類に入るであろうこのワインを、自然からの賜物のような炭酸が絶妙な感じでワインを軽くしてくれているんです!!炭酸ある状態も、なくなってからも楽しめるワインですし、抜栓してからの持ちの良さもお約束します!是非!!
世界最強のロマーノ レーヴィのグラッパコレクションを誇るパルマの鬼グルメ、オッターヴィオ氏邸を初めて訪問し満漢全席ならぬ満伊全席の初洗礼を受けたのは2003年春の事でした。
1皿目の盛り合わせ前菜のあまりの美味しさにがっついてしまったら、そのあと前菜が数皿、それも大盛りで続き、プリモ ピアットは大量の手打ちパスタの上にそれぞれ別々の方法で調理された7種類のお肉が乗っているという昔のノーブルな料理が出て、メインも2種類、チーズも凄い種類が凄い塊で出てきて…。サーブされたワインも30種類は下らず、レーヴィのグラッパも1970年蒸留のリゼルヴァが2種類!これが一個人の家での食事なんですから、そりゃもうカルチャーショックでしたし、もてなすとはどういう事なのかを痛感した夜で、オッターヴィオのあの姿勢は確実に今現在の僕のもてなしイズムに継承されているような気がします。そんな気の遠くなるような量の食事&ワインの中でも鮮明に記憶が残ったのが、サッソ マリネッラという今はもう存在しないワイナリーの造るピガート1990年でした。それまでピガートというワイン、ブドウに確たるイメージも持っていなかったですが、そのミネラル感、若々しさにビックリ。オッターヴィオはピガートというブドウ品種の熟成のポテンシャルを当初から確信し、自身で凄い本数を取って置いたという…。ヴィナイオータもその恩恵に浴し、100-200本ほど分けていただきました。時々開けますが、すんごいです。
その後分けてもらった91年は、コルクの状態によってワインの色に極端に差があるものの、ワインの味わいとしてはなかなか素敵なものがあり…。その後彼から紹介してもらったのが、ア マッチャという造り手でした。もともと畑では誠実な仕事をするワイナリーだったのですが、収穫後すぐにプレス、モストだけで醗酵、目の細かいフィルターを使用していました。ここからがオッターヴィオの凄いところなのですが、06ヴィンテージから全量買い取るという約束のもと(前払い!)に、ひとタンクを彼が理想とする造りをさせてしまいます。醗酵の初期段階を皮や種ごと行い、タンクからタンクへの移し替えのみで澱引きを行い、ノンフィルターでボトリング…。日本にも一度入ってきました06が素敵なことになってきた&オッターヴィオが在庫を持っていたので、再入荷させてみました!
熟成した良質なピガートはリースリングやヴェルメンテーノと通じる香りがあると思うのは僕だけではないはず!こちらも為替の影響で、前回輸入した時よりも遥かにお安くご用意することができました!!
去年来日したアリアンナ オッキピンティとヴィッラ ベッリーニのチェチーリア、2人の女性が心奪われたニコリーニのワインも入ってきました!マルヴァジーアは07が再入荷、モスカートは08が入荷です。カルソ(=石灰岩台地)、海、太陽をあそこまで解り易く感じられるワインもないのではないでしょうか。アロマティックなのに飲み飽きしない稀有なワインかと。生産量の大半をオッターヴィオが押さえてしまうので、イタリアでも知る人ぞ知る造り手です。こちらも価格をグッと抑えることができましたので是非!!
トレンティーノのボローニの造る、ジェンツィアーナを初めとする蒸留酒(詳しくは弊社リストをご参照下さい。写真は僕のブログ、http://vinaiota.exblog.jp/10184177/で見られます!)とロマーノ レーヴィのグラッパは、イタリアが世界に誇るべき偉大な蒸留酒だとつくづく思うのですが、決して手の届きやすい価格ではないという事もあってか、ヴィナイオータの中でも窓際化しつつある商品だったりします。
未だにレーヴィ蒸留所は稼働しているようですが、ロマーノ亡き後にリリースされるグラッパに100%の信頼を置いていないオータ(詳しくはこちらをhttp://vinaiota.exblog.jp/11767516/ )ですので、ロマーノ レーヴィのグラッパとはロマーノの生前にリリースされたものだけを指すという認識でいます。ですので、弊社にレーヴィのグラッパを供給してくれているオッターヴィオ(以下オット)の在庫が終わった時が、ヴィナイオータがレーヴィの取扱いをやめる時ということになるのかと。
ちなみにオットの在庫は、当然のことながらロマーノの生前に入手したものだけになります。彼の個人的なコレクションを抜かしても、まだかなりの本数の売り物があるとはいえ日に日に減っていくという事だけは避けられず、(彼の)“年金”用に徐々に値上げをせざるを得ないとのことで、当初とんでもない価格を提示されたのですが、こんな交渉をしてみました。 「レーヴィのグラッパは、イタリア手工業界の去りゆく偉大な文化、伝統のひとつと言えると思うんだけど、ロマーノ亡き後、彼を間近で見てきた俺たちがちゃんと伝えていかないといけないと思うんだよね。オット自身の在庫も減っていくわけだから、値段を上げるというのも仕方がないっていうのは分かるんだけど、それに合わせてうちも値段を上げてしまうと、仕上がりの金額たるや経済的に本当に余裕のある人だけしか体験できないものになっちゃうんだよ。パリのアルマーニ(オットの上顧客)に食べに来る人達からしてみたら大したことない金額かもしれないけどね…。だけど、俺は日本でもっと沢山の人にレーヴィを知ってもらいたいと考えていて、レーヴィを知ってもらうためには飲んでもらう必要があるわけで…そこでお願いなんだけど俺、今後レーヴィのグラッパで一切の利益を取らないって約束するから、まけて!」 そしたらオット、本当にまけてくれました!! ですので、ヴィナイオータはレーヴィのグラッパと、それに併せてボローニの蒸留酒も大幅に値下げします!
ぶっちゃけちゃいますが、酒販店様への卸価格が弊社の純原価かそれ以下となっております!!こんなご時世ではありますが、ヴィナイオータは比較的順調に行かせていただいており、それはひとえに皆さんのご愛顧とうちの造り手達に負うところが大きく…。この業界内で“個性的”と認識されているであろう弊社ですが、ワインに個性(気候風土、年、ブドウ、そしてヒトの)を追い求め、そんなワインでラインナップを構成した結果、ヴィナイオータそのものも個性があると思われるようになり、その個性を評価&共感してくれる方たちがいることで、それが時には“マニアック”だとか“オタッキー”(本人は全くそんなつもりもありませんし、むしろこちらこそが本道だくらいに思ってます)などと言われてしまうほどに個性的であっても存続が可能というか、むしろうまく行っちゃってて…。冒頭に書きましたように、僕は僕にアイデンティティを与えてくれた全てのものに多大なる感謝の念を感じていて、それに対するお礼参りを様々な形で始めていきたいと考えていまして、今回の値下げもその一環となります。相変わらずお安い商品ではありませんが、弊社的微細な企業努力が、少しでも多くの方にこれらの商品の素晴らしさと、それが頑固な職人の類稀なる技からのみ生まれるということを知っていただく一助になればと願うばかりです…。

ベアのロッソ ディ モンテファルコですが、2005年がとりあえず最後のヴィンテージということになり、2007年にロッソ用のブドウ畑の樹を抜いて2009年に新しいブドウ苗を植えましたので、再びロッソを生産するようになるのは早くても2012年ヴィンテージ以降とのことでした。ここまで読んで、「あれ、2006年のロッソは?」と思われた方もいるかもしれません。本来ならロッソとしてリリースされるはずのワインを、2006年ヴィンテージは畑名を冠したサン ヴァレンティーノ ロッソ ウンブリアIGTとしてリリースすることにしました。ベアのラベル上部の、ヴィンテージが書かれているところの左右には、簡単なそのヴィンテージを形容する言葉が書いてあったりするのですが、このワインには、「色素不足、若干の酸化が見られる…だなんて言われちゃった」と書いてあります…。
DOCの官能検査でこう言われてしまい怒り心頭のベア、IGTでのリリースを決意しました!
皆さんも是非酸化しているかどうか確かめてみてください。すっごい美味しいですよ!D.O.Cラベルが外れた分、お安くなってますしね!

文:太田久人
76 81 82 nouvo12.11.13

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