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2019-08-28

ヴィナイオータ かわら版 ~三浦編 その参~

三浦の“飲んでもらいたい”ワイン紹介!

レ トラーメ 2014 (Le Boncie) 

皆さま、こんにちは!つくば本社の三浦です。

本来なら5月頃に投稿予定だったのですが、GW明け、大型車からの轢き逃げ被害に合い長期療養しておりました。幸いにも、被害は左上腕の骨折と全身の擦り傷、腰の痛みだけで命に別状はありません。まだまだ骨折も治癒しておらず、左腕がうまく上がらないですが、7月末より業務復帰しましております。関係者の皆さまにはご迷惑、ご心配をおかけして申し訳ありません。今後もリハビリが続きますが、また元気にイベント等で皆さまとお会い出来る日を楽しみに頑張りたいと思います!まだ長い間デスクワークも止められているので、今回はサクっといきます!!

今回ご紹介するワインは「あらすじ」「筋道」と訳すことのできる名前のワインです。また、イタリア出身の弊社社員Lisaに聞いたところ、織物を指す言葉でもあるそう。縦の糸はあなた~と某メロディが頭をよぎりました。笑

<<三浦の飲んでもらいたいワイン紹介>>
銘柄:レ トラーメ 2014
造り手:Le Boncie レ ボンチエ
地域:伊トスカーナ州
ブドウ:サンジョヴェーゼ主体、コロリーノ、フォーリアトンダ、マンモロ
希望小売価格:5,200円(税抜)

お母さん栽培醸造家のジョヴァンナ モルガンティ。私が入社する3ヶ月前、2016年11月には来日ツアーも開催されました。ジョヴァンナの人柄、醸造については過去にも触れられていますので、こちらを是非ご覧ください。

・造り手紹介 : https://vinaiota.com/producer/1108
・かわら版~岸本編~ : https://vinaiota.com/news/4334
・レ ボンチエ過去の入荷記事 : https://vinaiota.com/category/le-boncie

今回最初に注目するのはこのエチケットについて。これを描いた方は同じく弊社が扱うトスカーナ州の造り手、パーチナの当主ジョヴァンナのお母様ルチーア。
※パーチナの当主の名前もジョヴァンナ、レ ボンチエの当主の名もジョヴァンナ。別人です。

パーチナご夫妻の縁を繋いだのもレ ボンチエのジョヴァンナ。両カンティーナは車で20分ほどの近いところに位置します。

昨年、代表オータとプーリア州を巡った際、バカンス中のパーチナファミリーと合流しトゥルッリという伝統建築の別荘でディナーを共にしました。なぜトスカーナのパーチナ一家がプーリアに別荘を持っているのか。それは、かつてプーリアで原子力発電所の建設の計画があったそう。そこに環境問題やエコシステムについて研究する学者で、Legambienteという環境保護団体の創始者の1人でもあったパーチナのジョヴァンナの父が、当時、頻繁に原発反対の講演にプーリアまで来ており、別荘を所有することになったという経緯があります。その講演の成果から今プーリアに原発はありません。
(イタリア全土においても1987年の国民投票で原発廃止が決まり、90年までに全4基の原発は閉鎖。その後再開の計画も国民投票により再度否決という結果に。)

ディナーでは名産のブッラータ(中にクリームの入った水牛のフレッシュなチーズ)や、郷土料理のパンツェロッティ(片手で食べれる包み揚げピッツァ)を、暗くなるとロウソクを灯しながら、食べて飲んで語らう素敵な夜でした。

前置きが大変長くなりましたが、その席にいらっしゃったのがエチケットの作者ルチーアです。白髪で、深く優しい眼差しのお婆様。挨拶するだけで惹きこまれる不思議な魅力の方でした。


※写真左から、ナタリーノ デル プレーテのミーナ、パーチナファミリーのステーファノ、カルロ、ルチーア、マリーア、ジョヴァンナ、代表オータ

改めてエチケットを見ると、線で繋がった太陽、三日月、葡萄の葉や果実、人、そしてそれらを支える大地。エチケットの人物はレ ボンチエのジョヴァンナがモデルになっているとのことでした。お腹に赤く光るエネルギーは女性のお腹の中に宿る新しい命なのかなぁとも想像できます。

「Le Trame」=「あらすじ/筋道」。辞書で改めて調べると、「およその筋道/物事がそうなっているわけ。事の条理。」と載っています。地面から天へとのびる葡萄は太陽と月の下で育ち、大地に立つヒトはその享受を受け、次の命に繋いでいく。そんな自然の理や生命のLe Trameがエチケットに描かれているのかなぁと思わせてくれます。(ルチーアのサインも中央下に書かれていますね。)

ワインの味わいに関して今回一番お伝えしたいこと。それは2014年というイタリアでシチリアを除いて太陽に恵まれなかった年にもかかわらず、液体からはそう感じないということです。代表オータの入荷時の記事にも、「夏の酷暑&乾燥に苦しむことの多いジョヴァンナの畑ですが、雨が多いことはさほどのストレスにならないようで、2014年という雨がちな年であっても、品質的にも、収量的にもそれほど問題なかったそうです。2014VTは例年以上に凛とした雰囲気がある子かと。」と記載があります。

最近の話ですが、家に帰って、「ワイン飲みたい、サンジョヴェーゼ飲みたい、何開けよう」ではなく、「レ トラーメが飲みたいなぁ」とふと思った日がありました。派手なワインという訳ではないのですが、このなぜか自然と惹き込まれる感覚を不思議に思ったことがあります。後日、代表オータに「レ トラーメってなぜか惹かれるんですよね。」とオチの無い話(笑)をしたとき、「口数は多くないけど、唯一無二のワインだよね。」とオータから言われ、すとんと腑に落ちました。

「要素が多い・強い、バランスが取れている」等、様々な評価がそれぞれのワインに下される中、また、その評価を目指して栽培・醸造に様々な化学的なテクニックがある中で、それらにとらわれることなく、この土地、人、年でしか生れることのない液体がしっかりと詰められている。そんな素直で飾らない味わいにきっと惹かれていたということに気づかされました。一人で食事を楽しんだり、ゆっくりした時間を過ごしたり、何か物事と向かい合うときのお供に。友人や家族との団欒の中、好きなことの話、大事な話のお供に飲んで頂きたいワインです。

また2014年というイメージで今まで手に取る機会をうかがっていた方々もぜひ!

自身が九死に一生を得たことや、チンクエ カミーニのオッターの訃報を通して、「命」や「生き方」に関して考えた3ヶ月。所々文面に影響が出てサクッと書くことは出来ませんでしたが、、、皆様どうぞよろしくお願いします!

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