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2019-12-13

【新入荷】2019年12月その2(Canonica、Panevino、Il Censo、Sabadi)

先日マッサ ヴェッキアを訪れた際、ファブリーツィオが「カノーニカこそ、全てのバローロの造り手にとって模範たり得る存在だ。」と言っていたのが非常に印象的でした。そんなカノーニカの最新ヴィンテージが入荷です!

バルベーラ2017は、酷暑の影響からかアルコール度数16%オーバーのモンスターワイン!その反面、生産量はとても少なく、150本程度の入荷となっております…。

今回入荷したバローロの2015、濃いのに軽く、タンニンも柔らかで、もうすでに抜群に美味しいです!奥さん一家の持ち畑のネッビオーロで造る、バローロ グリンツァーネ カヴール2015も、540本とようやくまとまった本数を分けてもらえることになりました。

横に大きなグリンツァーネと縦に長いパイアガッロ、是非是非飲み比べてみてくださいね!

そしてパーネヴィーノからは2017ヴィンテージの赤が2種類届きました!相も変わらず、名前の由来を説明するのが非常に難しいので、ジャンフランコから来たメールの訳をそのまま載せますね。

“ヒサトも知っての通り、ここ数年近隣の農家を、俺が理想としているような農法-特に農薬散布の質(硫黄)とその回数(1~2回)-を実践するよう仕向けているのだけど、2017年に彼らのブドウを使ってAXINA ‘e ‘IXINAU(アジネジナウ)というワインを、そして自分のところのブドウでShugusucci(シュグスッチ)というワインを造ることにしたんだ。

これらの名前の音の響きからも、地理的に全く違った環境に“旅をしている”かのような気になってもらう事も意識してみたんだ。発音的に、アジネジナウはブラジル(ポルトガル語)、シュグスッチは日本(!!!)を髣髴とさせるような…どう、そんな感じしない???当然のことながらどちらもサルデーニャ語なわけで、アジネジナウは「ご近所さんのブドウ」を、シュグスッチは「ドライ(”甘くない“と”乾いた“というどちらの意味合いも兼ねて)なジュース」を意味していて、シュグスッチという名前は、2017年が恐ろしく乾燥した年であったことに由来している。

これらのワインが生まれる端緒となったのは、俺がワインを通して常々主張してきた、(ワインの)最重要構成要素とは、“ヒトのエネルギー(魂)”に他ならず、土壌、ブドウ品種、農法などの実際的、技術的、物質的な側面は、たとえそれらに多大なる重要性があるのだとしても、それに続くものでしかないという事を、明瞭な形…とは言っても、毎ヴィンテージごとに違った天候条件やブドウのブレンド比率だったりするから、実質的に確認する術もなく、あくまでも非物質的な形にはなるのだけど…で明らかにしたいと考えたからなんだ。

今回リリースする2つのワイン、使用されているブドウ品種、ヴィンテージ、土壌、使用する農薬も散布する回数等もほぼ同条件なのにもかかわらず、東洋と西洋くらい異なるエネルギーと精神性を持ち合わせていると思うんだ。”

2015年はえげつない雹害で自社畑からの収穫はほぼゼロ。2016年は前の年の雹による傷痕が原因で、そして2017年は酷暑&乾燥により、どちらの年も例年の半分以下の収量。2018年は春先の長雨とその後の酷暑が原因で病気が蔓延し、5haある自社畑から生産できたワインは実に100リットル…。

ワイナリー発足当初「俺にとってワインは絵画のようなもので、ブドウは絵の具。自分がワインで表現したいものは、俺の住む土地であり、俺やブドウ樹が体感したその年の気候天候であり、その年独特の個性を纏ったブドウであり…。自分が見たもの、感じたことをワインという絵画の中に投影しようと考えた時に、その年の絵の具がどう生まれたのかを知る必要がある。そんなわけで、俺は仕方なくブドウ栽培農家をやっているってわけ(笑)。」とうそぶいていたジャンフランコ、ここ数年のあまりにも極端な天候のせいで、買いブドウでもワインを仕込まざるを得なくなった状況の中で、経験に裏打ちされた想像力や感性があり、ちゃんと想いや気持ちを込める事ができたのならば、買いブドウであったとしても自分にしか表現し得ないワインが生まれると確信できるまでに至ったのではないでしょうか。

冒頭で触れたオーストラリアでワインを造るというプロジェクト(詳しくはこちら)は、パーネヴィーノのワインをオーストラリアに輸入しているジョルジョ(オータのせいでこんな大変な稼業に就くことになったと笑って僕の事を責めるピエモンテ出身のイタリア人)が、ジャンフランコを経済支援するべく生まれたものになります。オーストラリア国内の販売は全てジョルジョが請け負い、必要経費を引いた売上金を全てジャンフランコに寄付(?)しようと考えているようです。ヴィナイオータへの販売価格(インポーター価格)の方がオーストラリア国内での販売価格(小売価格)よりも安くなるという事もあり、ジャンフランコにより多くのお金を回すという目的のためにはより多くの本数をオーストラリア国内で販売せざるを得ないという事情があるそうです。ジャンフランコを少しでも楽にさせてあげたいけど、日本でより多くの方に飲んでもらいたい…皆さんのためにも心を鬼にして善処します(笑)。結局4種類のワインを造ったのですが、ちゃんとパーネヴィーノ風味がオーストラリアのブドウでも表現できている気がしますので、楽しみにしていてくださいね!!

シチリアのイル チェンソからは、カタラット ドラートで造るワイン、プラルアールの最新ヴィンテージの2016年と、今回が初リリースとなる標高700mのところに植わるネーロ ダーヴォラで造るワイン、その名も7002015年ヴィンテージが少量ですが入荷しております。プラルアール2016は、2015年ほどのむっちりとした雰囲気は持ち合わせていませんが、程ほどに濃く抜群に飲みやすいワインですし、700はどちらかと言えば酸に欠けることが多いネーロダーヴォラにあって、高い標高のおかげでステキな酸を持ち合わせたワインです。

そして!絶賛販売中である期間も4年目に突入(涙)したペッリコーネで造る赤、ニューロ2013ですが、当主ガエターノが早期完売へ向けて、価格面で協力してくれることになりました(感涙)!本メルマガ配信後以降のニューロ2013の希望小売価格を、約2割お下げさせていただきますので、皆さんガンガン飲んでくださ~~~~い!!

サバディからは、激ウマホットチョコレートの素、タッツァシリーズとウルトラナチュラルキャンディ、カラメッレシリーズが入荷です!カラメッレは、今回入荷分から40g入りのポータブルなパッケージに完全移行しております!こちらも是非!

*ブログ掲載時には完売している場合もございます。ご了承ください。

文:太田久人
243 nuovo19.12.13

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