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2017-07-19

造り手紹介 Sirk / シルク

Sirk / シルク

フリウリのコルモンズという町にラ スビーダという宿泊施設(これまた素敵なんです…)も持つレストランがあります。僕自身何回も訪れており、料理、ワインの品揃えからサービスに至るまで一点の隙もない、とても素晴らしいお店なのですが、スペシャリテのひとつにお酢のシャーベットというのがありまして、これがまたすごく美味しいんです。

ラ スビーダの主人ヨスコ シルク(以下シルク)曰く、「もともとお酢は、食品の保存性を高めるためであったり、水を安全に飲むためであったり、喉の渇きをいやすためだったり、様々な形で我々の食生活に利用されてきた。残念なことにイタリアの多くの家庭でも、サラダに和えるため以外の用途でお酢を利用することが非常に少なくなった。その原因のひとつに、市場に出回る速醸法で造られた粗悪なお酢の存在もあると私は考えている。失うべきでない文化を守るために、私はちゃんとしたお酢を造り始めることにしたんだ。」

お酢造りを始めるに当たり、その当時はブドウ畑を持っていなかったため、信用のおける農家から土着品種のブドウを買うことにします。その農家の名は・・・・・・・・・・・・・・・・、ヨスコ グラヴナー(笑)。ブドウはリボッラ ジャッラ。グラヴナーは、てっきりシルクが自家用ワインでも仕込むのかと思っていたそうで、お酢造りに使ったと話した時は激高されたそうなのですが、「ヨスコ(グラヴナー)、君はいつも偉大なワインを造るためには偉大なブドウが必要だって言っているよね?だったら偉大なお酢を造るためにも偉大なブドウが必要だと思わないかい??」と切り返したところ、グラヴナーは黙ってしまったそうです(笑)。

今現在は1ヘクタールのリボッラの畑を所有し、言わずもがなですが自然環境に配慮を払った農業を行い、そのブドウを使ってお酢を仕込んでいます。仕込み方法も非常に独特というか、我らがフリウリ!!って感じの手法でして、皮ごとアルコール醗酵をさせ、アルコール醗酵が終わったのを確認した段階でお酢の母(種酢)を投入、約1年間皮ごと酢酸発酵を行わせます。圧搾して液体だけとなったお酢をバリックへと移し、3-4年熟成させたのち無濾過で瓶詰、生産のあらゆる過程で酸化防止剤を始めとする一切の添加物を不使用…。スペック面ではまさにヴィナイオータ仕様、お味も最高です!

500ml250ml入りは通常のビン口タイプなのですが、100ml入りはスプレータイプとなっておりまして、お料理の仕上げに使うのに非常に便利です!

シルクがお勧めする使い方を列挙しますと、

あらゆる調理法を施した卵料理、アスパラや野草などの入ったフリッタータ、コクや味わいのしっかりしたスープ、麦や豆を煮たもの、グーラッシュ、トリッパ、生ガキ、ウナギやヒラメなど脂の乗った魚類を使った料理、ボレッティ(魚をワイン、酢、コショウと煮たフリウリの伝統料理)、シャーベットやベリー系のマチェドニア、キャラメルないしキャラメリゼした際に味が若干野暮ったいと感じた時にも…とのことです。

皆さんもいろいろ試してみてください!

2023-10-05

ヴィナイオータかわら版~中嶋編 その壱(新人)~

メルマガをご覧のみなさま、はじめまして! 今年の4月に入社しました中嶋奈緒と申します。ヴィナイオータ直営のだだ商店だだ食堂のスタッフとして働いています。入社前より度々拝見していたかわら版をとうとう書く側になるということで大っ変緊張しつつ、はじめに自己紹介、その後に手に取っていただきたい商品の紹介をさ ... 続きを読む

2023-06-23

(新)造り手紹介 Sirk / シルク

造り手:Sirk / シルク 人:Josko Sirk / ヨスコ シルク 産地(州):フリウリ ヴェネツィア ジューリア 食品:Sirk(Aceto) 所在地:Via Subida, 54, 34071 Cormons | GO – ITALIA<map> Web:https://www.ace ... 続きを読む

2021-12-24

ヴィナイオータ かわら版 ~五月女編 その三~

こんにちは。だだ商店の五月女です。 あっという間に「だだ商店 だだ食堂」も2年目に突入。店長命名“アルコールおばけ”こと五月女です。ご来店いただいた方はうっすらお分かりかもしれませんが、もっともっと好きなことはおしゃべり。食べること、飲むこと、美味しい話に貪欲な“おしゃべりおばけ”でもあります。 乱 ... 続きを読む

2020-06-16

【新入荷】2020年6月その2(Pacina、Il Colle、Nicolini、Bressan、Sirk)

キラキラ家族なパーチナからは、トレッビアーノ&マルヴァジーアで造る白、チェッレティーナ2017とパーチナ2014(元キャンティ)、そして2019年もののオイルが届いています。チェッレティーナは、960本とある程度まとまった本数の入荷ではあるのですが、持って2~3ヶ月といったところでしょうか…。 弊 ... 続きを読む

2018-07-20

ヴィナイオータかわら版 ~ 三浦編 ~

スタッフの “ 飲んでもらいたい ” ワイン紹介!! 三浦(本社勤務)編 みなさまこんにちは!ヴィナイオータ本社に勤めています、三浦と申します! 前回かわら版担当da Dadaシェフの加藤と同い年90年生まれ、募集要項の「スタッフの平均年齢を下げる」のおかげで、どうにか採用を頂き(笑)昨年3月に入社 ... 続きを読む

2017-09-05

スタッフ佐藤の造り手訪問記 その11 シルク

オスラーヴィア滞在中に3日間お世話になっていたらラディコン家に別れを告げ、次の訪問先はコルモンズにあるシルクへ。 昨年12月に取り扱いを始めた、真っ当なワインビネガーの生産者です。 輸入前、最初に太田から話を聞いた時、「お酢を造り始めるのに当たって、ブドウを買い求めた先がヨスコグラヴナーだった」と ... 続きを読む

2017-07-26

【新入荷】2017年7月 その4

先々週末は京都、先週は奈良、今週は種子島と屋久島、島から帰ってきたと思ったら長崎からの刺客がつくばに、そしてその数日後には再びイタリア出張、そして帰国の3ヶ月後にはヴィナイオッティマーナ…2017年も目も眩むような速さで過ぎ去ってしまいそうな予感…。そんな感じで日々忙しく過ごし、仮にやらなければい ... 続きを読む

2016-12-16

【新入荷】2016年12月 その2

前回の文章にも書きましたが、これ飲まずに2016年終われるか~い!な、ラディコンのワインが届きました! 今回のワインの引取りと後ほど登場しますお酢に関するやり取りが、スタンコと直接話す最後の機会になるとは夢にも思いませんでした…。彼がもはやこの世に存在しないという事実に対して僕自身まだリアルに捉え ... 続きを読む

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