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2018-05-25

【新入荷】2018年5月 その3(Casa Coste Piane、Arianna Occhipinti、Longariva、Il Cavallino)

突然ですが、6年前に拙ブログ内でしました、「よほどのことがない限り、取扱い造り手を増やさない」宣言を取り下げることにしました(笑)。6年前には50数軒だった取引先も、気付けば80近くにまで…。
よほどのことがあり過ぎて、宣言自体が全く意味をなしていないことに今更ながら気が付きました。

すでに取引のある造り手のワインの販売に関しても、まだまだ課題山積みではあるのですが、魅力的な造り手が見つかっているのに紹介しないのももったいない話ですし…。加えて、日本でのナチュラルワインのマーケット事情や、その成長(=需要増)と意欲ある造り手たちの出現ぶり(=供給増)の間にあるスピード感の乖離などに若干の危機感といいますか、危惧を感じているオータとしては、もう少しスピードを上げていく必要性みたいなものも感じていたりもしておりまして…。
自然に対して最大限の敬意を払い、誠実な仕事を心がけようとしている造り手たちにとって、日本の市場が継続性(持続性)のある、(彼らに)安心感みたいなものを提供できる場であれるよう、ヴィナイオータの極々限られた力なりにベストを尽くしていけたらなと思っております。

今年に入って、もうすでに3軒ほど新しい造り手が加わっておりますが、更に5~6軒と取引を開始する予定です!ゾーン、ブドウ品種的にもヴィナイオータに欠けていたピースでもありますし、どれも唯一無二の個性を持った造り手たちです。楽しみにしていてくださいね!

では、5月最後の新入荷案内です!

弊社が取り扱う他の造り手たちからしても、有名になり過ぎてちょっと近寄りがたくなっちゃったかも…と勘違いされることがよくあるらしいシチリアの元気ねーさん、アリアンナ オッキピンティですが、本人はワインの佇まい同様、飾ったところもお高く留まった感も全くなく、“自然体”という言葉を体現するような存在。
自然体ではあるのですが、人一倍の好奇心と実行力、そして自身の掲げた目標や夢をいとも容易く(っぽく)具現化してしまう能力があるため、そういったイメージを持たれてしまうのかもしれません。でも彼女は誰よりも自分に素直なだけで、「こういうのがあったらステキ!こうだったらステキ!」という、いち消費者であるアリアンナの声に従っているだけなのだと僕は考えています。そんな彼女に多くの人が共感を覚えているからこそ、彼女のワイナリー(農場?)としての成功が実現しているわけで…。(フェイスブック上でも、彼女のアカウントページは1.9万いいね!という驚異的な数字を誇っています…)

そんなアリアンナから、SP68ロッソ2016イル フラッパート2015の最終在庫、天日干ししたネーロ ダーヴォラで造る甘口ワイン、パッソネーロの2015年そして素敵オイル、2017年産のゲータ(ノチェッラーラ種)&パンタレイ(トンダ イブレア種)と絶品ハチミツも届いています。

恵まれた年という事もあり、非常に深みのあるシッカーニョ2014(ネーロ ダーヴォラ)在庫が少なくなってきた時期に表現力がより豊かになるというお約束の状況のチェラズオーロ ディ ヴィットーリアの2012年甘味控えめなのでチーズなどとも抜群の相性のマーマレード各種シチリアの古代小麦トゥミニア種の全粒粉で作る絶品パスタそして賞味期限間近な野生のケッパーの塩漬けも絶賛販売中です!!!!こちらも是非!

アンジョリーノのお弟子さん、サウロ マウレのイル カヴァッリーノグランセルヴァの2014年がようやく終売しましたので、2015年をリリースします!!
グランセルヴァ2014年ですが、売れ残っていたものをすべて引き取ったという事もあり、完売するのに2年近く時間がかかってしまいました…。デビューしたての造り手であること、2014年という天候に恵まれなかった年のワインであることなども、時間がかかってしまった要因なのだと思います。師匠であるアンジョリーノの方が雹のダメージを受けたブドウだったため(サウロの畑は雹害を逃れました)、サウロのワイン以上に痩せた印象があったのですが、年数をかけて築き上げてきた“ラ ビアンカーラ”というブランド力もあり、白に関してはすぐに売り切れてしまいました。やはり継続的なパフォーマンスがその造り手に対する信用を高めることに繋がるわけで、とある市場の中で“継続的”たらしめるためには、インポーターも1-2年で結果が出ることなど期待せずに、腰を据えてその造り手と付き合っていく必要があるのだなぁと再確認した次第です。

今回のイタリア出張中にも、何人かの造り手が会話の中で“良い年”、“悪い年”という表現を使ってきたので僕は、「スロヴェニアのヴァルテル ムレチニックって知ってるよね?彼って身長2mなんだけど、もしも俺たちみんなが2m身長あったら、もはや2mは“高く”ないんだよ。つまり、あいつは俺のおかげで身長が“高い”んだよ。」と切り返すと、皆総じて笑いながら、「ヒサトの言う通りだよ。天候に恵まれない年があるからこそ、恵まれた時に感謝の念が生まれる。つまり、うちらにとって好都合でない事も好都合に気付くためには必要…そういう事でしょ?とはいえ、不都合が何年も続くことだけは勘弁してもらいたいけどね(笑)。

グランセルヴァ2015ですが、いちど飲んでいただければ、それが素晴らしい天候に恵まれた年のワインであることを容易に理解していただけると思います。加えて、2014の販売に時間がかかったことで“垢”も落ち、ステキに洗練された状態でリリースさせることができました!たっくさん在庫ありますので、ジャンジャン使ってくださいね!

(*本文中には記載がございませんが、カーサ コステ ピアーネ各種も入荷しています!)

文:太田久人
161 191 196 nuovo2018.05.24

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