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2024-02-13

【新入荷】2024年1月その1(Montesecond,Conti,La Collina,De Fermo,Arianna Occhipinti)

念願の縄文土器(約4000年前!)を手に入れて嬉々としつつも、デスク回りが片付いてなさ過ぎて、ふさわしい飾り場所を用意できず、土器さまに申し訳ない気持ちになっているオータです。2023年も、皆さんのご愛顧とオータを信じて支払いを待ってくれる造り手たち(笑)のおかげで、なんとか乗り切ることができました。本当にありがとうございます。

創業して25年経ちますが、今年ほど呼吸が浅くなる感覚を味わった年は記憶にありません。過去の業績と比べて、今年が劣った…ということもないのですが、同程度の記録を出すために払った肉体的&精神的犠牲があまりにも大きかった…という事なのかと。

ヴィナイオッティマーナ2022-23に来日する造り手のワインを彼らの来日までに確実に日本に到着させることと、コロナ渦明けによる消費拡大を期待し、2022年の後半からコンテナーを組むペースを上げ、それがつい最近まで続いていたのですが、この輸入のペース(=輸入量)だけではなく、戦争などの影響による蔵出し価格の高騰、そしてリーマンショック以来の最高の円安水準によるトリプルパンチに対抗するには、今年のヴィナイオータの攻撃力(売上)は十分ではなかったようです。ボクシングに例えるなら、0-3で判定負けといったところでしょうか(笑)。

キャリアも一応25年ありますし、ビアンカーラ、ラディコン、マッサ ヴェッキア、カーゼ コリーニやミロワール等の引き合いの強い造り手を多く取り扱わせてもらっているという幸運もあり、リスクを冒さない“老獪なボクシング”に徹せられたのなら、最低でも引き分けくらいには毎年持って行ける気がしているのですが、オータ自身の造り手への敬愛と彼らから受ける過剰なまでの信頼を背負っている時点で、引き分けや判定勝ちなどといった選択肢はオータの中に存在しませんから、仕入れという名のパンチに勇気、魂、気合、全力を込めないわけにはいかず…。

以前、敬愛する石川達也杜氏から「太田さんをボクサーに例えるのなら…と考えた時、真っ先に浮かぶのは、やっぱりマニー パッキャオなんですよね。ボクシングって、とてもストイックな個人スポーツなわけですけど、パッキャオは自身が得る名声や富よりももっと大きなものをモチベーションにしている気がするんです。(中略)彼の試合には、勝ち負けに関わらずワクワクさせられますし、負けてもカッコいいというか、負け方もカッコいいというか…。」と言われたことがあります。実際に現役時代のパッキャオのレベルでプレーができているかどうかは分かりませんが、僕自身が仕事をする上でそうありたいと思っている核の部分を石川杜氏にパッキャオと重ね合わせてもらえたことを、凄く嬉しいと感じたことを記憶しています。

2023年という名のボクサーが繰り出したパンチを、輸入に携わる全ての会社が最低でも2発、そしてヴィナイオータのような買い方をした会社的には3発立て続けに喰らったのですから、そのダメージたるやなかなかなものがあるわけですが、あんなえげつない威力のダブルないしトリプルはそうそうあるものではないと諦め気味に考えるようにして、早々に気持ちを切り替えた方が良いと、ここ最近でようやく思えるようになりました。来年も造り手とスタッフ共々、気合と気愛を入れ、さらにアグレッシブに諸々頑張っていくつもりですので、変わらぬご愛顧&ご支持をお願いいたします!ヴィナイオータにとっても皆様にとっても、2024年という未知の対戦相手が、井上尚弥のような規格外のモンスターではないことを切に祈っております(笑)!

というわけで、2024年のヴィナイオータが放つ最初のジャブ、もとい渾身のストレート的新入荷案内でっす!

 

【モンテセコンド】&【シルヴィオ メッサーナ】

トスカーナのモンテセコンド&シルヴィオ メッサーナからは、新ヴィンテージやら、条件を出してもらえたワインやらが到着しました!プライベートな事なので、あまり詳しくは聞けていませんし、シルヴィオからも話してもらえてもいないのですが、どうやらつい最近までワイナリー経営に参画している2人の女性(実のお姉さんと元奥さん)との関係が本当に良くなく、モンテセコンドから追い出されることを危惧していたシルヴィオ。そんな状況の中、万が一に備えて立ち上げたプロジェクトがシルヴィオ メッサーナ名義でリリースされるワインでした。彼が所有する畑とは違う場所、違う土壌特性の畑を持つ、4軒の信用の置ける農家から買ったブドウで仕込まれるワインで、カエルのロゴのモンテセコンドと差別化を図るべく、シルヴィオ名義のワインのラベルにはラクダが描かれているのですが、これはシルヴィオが幼少期をチュニジアで過ごしたことに由来しています。

加えて、ラベルにはアラブの言葉で“交換”を意味する“sarf”という言葉が書かれているのですが、ワイナリーを放逐される可能性のあったシルヴィオにブドウを、そしてその結果として安心や安定をブドウ供給農家がもたらしてくれる代わりに、キャンティほど知名度のない地域に光を当てること、4軒の農家にシルヴィオのような栽培方法や醸造方法の意味や、そういった手法で造られたワインの世間への受け入れられ方(愛され具合)を実際に見てもらう事で、彼らにもナチュラルな造りのワインを志向してもらうことができれば、ウィンウィンな交換となるのでは…というシルヴィオの想いが込められています。

ですが、プロジェクトとしては素晴らしかったものの、コロナ禍のタイミングと重なったことで一部の国では正しく伝わることがなく混乱だけを呼ぶ形になってしまい、結果として売れ行き的にもなかなかに厳しい状態になってしまったそう。来年リリースされるヴィンテージからは、モンテセコンド名義でリリースされることになることが決定しており、シルヴィオとしては手っ取り早くシルヴィオ名義のワインを片付けて心機一転したいとの事で、まとまった本数を買う代わりに3ワインに対して非常に良い条件を出してもらいまして、この爆円安下にあっても1割以上のお値下げができました!「このお味にこの価格でホントにいいの?」と言っていただけること請け合いです!!ガツンガツンお使いいただけると幸いです! 逆に他のワインに関しましては、各種マテリアル価格の高騰による蔵出し価格高騰と、円安のダブルパンチにより、値上げを余儀なくされております…。今年の6月に訪問した際に一通り飲ませてもらっているはずなのですが、どれも清く正しく美味しかったということくらいしか記憶になく…(汗)。

今回入荷分の中で、2ワインだけ特徴的なものがあるのでそちらの説明だけさせていただきます。

ティン トレッビアーノ2015:ボトリングしてみたものの、あまりの揮発酸の高さに、このまま売ってもただただクレームを受けるだけだと考えたシルヴィオ、ビンで寝かせることにします。約5年のビン熟成を経てヤンチャな雰囲気もそれなりに落ち着き、オトナなワインになったと判断、今回のリリースとなりました。生産量の半分、300本をいただいてきました!

サン マルティーノ2018:モンテセコンドから車で30分ほどの距離にあるヴィニャーノという集落にあるシルヴィオの自宅前の区画、サン マルティーノに植わる樹齢25~35年のサンジョヴェーゼで造るワイン。モンテセコンドの周りにある畑が海抜150mにあるのに対し、サンマルティーノは500mと高所に位置し、モンテセコンドよりも更にガレストロ(泥灰土)の強い痩せた土壌で、水捌けも非常に良く、ワインの中にシンプルさや鋭さを求めるシルヴィオ的には、彼の理想を具現化するのに最適な区画。今回の2018が初ヴィンテージで、ボトリング後も3年ほどじっくり寝かせ、満を持してのリリースとなります。凛とした高貴なオーラ漂うワインです。

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=123

 

 

【コンティ】


ボーカの伝統を守るという父の遺志を継ぐ、コンティ3姉妹が営むコンティからもNewワイン含む新ヴィンテージのワインと、日本未入荷のバックヴィンテージ、そしてバックヴィンテージもののマグナムボトルも届きました!

2021年に試験的に造ったネッビオーロのロザート、彼女達的にも満足のいくものができたという事で、2022年から本格的に造り始めました。10月上旬に収穫したブドウを約5時間のマセレーションの後に圧搾、ステンレスタンクで醗酵&熟成をさせたワイン。北イタリアのロゼワインですが、14.5%と充実のアルコール度数!香りはキュートですが、舐めてかかると膝に来るかもしれません(笑)。

オリージニスパンナは、20212022が同時に届いております。どちらも2021が終わり次第2022をリリース予定です!そしてオリージニの酸化防止剤完全無添加版、フローレスは収量の少なかった2020、2021は生産されず、新ヴィンテージとして2022が入荷。

そしてボーカですが、新ヴィンテージの価格だけではなく、バックヴィンテージの蔵出し価格も年々上がっております(そりゃそうですよね)。ですので、新ヴィンテージが届いた際には、全てのヴィンテージの価格を一新させていただくことをご理解&ご了承くださいませ。80年代や90年代前半のものは、いつまで先方に在庫があるのか分かりませんし、値が下がることはないワインたちですので、お早めに購入されることを強くおススメします!

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=88

 

 

【ラ コッリーナ】


レッジョ エミーリアにある、バイオダイナミックスを実践する協同組合農場ラ コッリーナからは、シャルマー方式のランブルスコ、イル クアーレジモ、伝統に則り瓶内2次醗酵をさせたランブルスコ、シオール ペポ、ヴィナイオータとしては初輸入となる、瓶内2次醗酵マルヴァジーア、ルナーリウス、そして絶品裏ごしトマト、パッサータ ディ ポモドーロが入荷です!2パレット注文したはずなのに、1パレットしか届かなかったルナーリウスは瞬殺してしまうかもしれません…。

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=118

 

新ヴィンテージ販売のお知らせが3点ほどあります!

 

【デ フェルモ】

まずは来年1月のヴィナイオッティマーナに来日予定の“アブルッツォのキラキラ家族”ことデ フェルモ!今ではフランスでも見つけることの難しい古~いクローンのシャルドネから造るラウネギルドは、2018が終売間近という事で2019を、そして土着品種ペコリーノで造る白、ドン カルリーノは2017が終売間近なので2018をリリースします!どちらのワインも、端正という言葉が相ふさわしいワインです。ラウネギルド2019は2018よりも酸が強く、ドン カルリーノ2018は2017ほどの強い香りはないですが、すでに素晴らしく均整の取れたワインです。

絶賛販売中のコンクリート ビアンコ&ロザート&ロッソ、レ チンチェ チェラズオーロ ダブルッツォ2019、そしてトップキュヴェであるプローロゴ モンテプルチャーノ ダブルッツォ2015、そして扱い易くはありませんが素晴らしいお味(&食べ心地)のパスタ各種、そしてそしてこちらもステキなオイル(香水でも入っていそうなステキなボトルなんです!)も是非!

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=132

 

 

【アリアンナ オッキピンティ】


シチリアのアリアンナ オッキピンティがネーロ ダーヴォラ100%で造るワイン、シッカーニョの2018ヴィンテージが終売しましたので、2019をリリースします!イル フラッパート2019同様にシッカーニョ2019も、シチリアのワインとは思えないほどの鋭くフレッシュな酸に特徴がある気がします。

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=144

 

 

*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。

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