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2022-12-09

【新入荷】2022年11月その2(Ezio Cerruti,Bressan, La Castellada,A Maccia,Il Colle)

盟友とでも呼ぶべきお客様に誘われ、宮崎食い倒れ旅行へと向かう成田で本挨拶文を書き始めたオータです。この旅が、ヴィナイオッティマーナというビックリするほど長丁場で、とてつもなくビッグな嵐の前の、最後の気楽なひと時になるのかなぁなどと思うと、少し沈鬱な気持ちに・・・(笑)。新たな試みも多々あり、予測のつかないことが多い上に、進捗状況など詳しいことを知らされていない(オータが知りに行っていない?)ため、楽しみよりも不安な気持ちの方が今は勝っているのだと思います。

ですが、今回のオッティマーナには、会いたい人に会いに行くことを極端に制限したり、お酒を悪者かのような扱いを容認した時代や社会に対する、小さな反逆ないし逆襲の狼煙(あくまで平和的な形での・・・)のような意味合いもあったりしますので、いらっしゃるお客さんや造り手たちはもちろんのこと、このイベントを盛り上げるために全国各地から集う、2年以上もの間不遇の時を過ごした仲間たち(飲食店&酒販店の方)と、我々運営サイドまでもが心の底から喜び&楽しめる事こそが肝要なのだと考えています。というわけで、前向きな気持ちで、長丁場の一瞬一瞬を一期一会的に楽しみたいと思います!

愛情、優しさ、情熱、感動、共感、支持、敬意・・・これらは全てある種の熱を帯びたもの。熱は摩擦によって、そして摩擦はモノとモノが接することで生まれるわけで・・・。熱の感じられない人生がどれほど空虚なものか世界中の人が実感した今、オッティマーナを通じて1人でも多くの人にアッツアツなやつをお届けしたいと考えております!

Mr.モスカート、エツィオ チェッルーティからは、泡2、白2、甘口3のリリースです!話の順序として、こちらから始めた方が色々分かりやすいので、甘口から!雨ざらし風さらし状態で、ブドウ畑で天日干しされたモスカートで造るワイン、ソル2012は、普通に干しブドウ化したもので仕込んだノーマルタイプ(L.12/16)と、貴腐化が進んだブドウで仕込んだボトリティス(ロット的にはこちらもL.12/16なのですが、キャップに“BOTRYTIS”の表記があります!)の2種類が、そして鶴の一声ならぬオータの一声で生まれた10年樽熟成もののソル10アンニ2007(L.07/17)をリリースします!

ノーマルの2012は、フレッシュな酸の後押しもあり危険な飲み心地が・・・。対して、ボトリティスは蜜のような濃度の蠱惑的な飲み物。そして10アンニ2007は、酸化的な熟成を施したことにより、ブドウの素性(品種特性)はやや希薄にはなったものの、ワインとしてのスケール感は増した感じに・・・。ラ ビアンカーラのレチョート リゼルヴァ1999に似た雰囲気とでも言えば良いでしょうか。どれも他とは全く異なる個性を備えたステキなワインです!

2012のソル2種に関しては、在庫はそれなりに潤沢ですが、10アンニ2007はハーフサイズのバリック1樽分しか生産されず、熟成の間に約半量が“天使の分け前”として消え去り、結果として150本程度の生産量となりまして、そのうちの114本が日本に届いています。残りの約36本はというと・・・エツィオのプライベートセラーへ直行したものと思われます(笑)。

辛口に仕上げたワインに、醗酵が始まった直後のソルのモストを加えてボトリングし、ナチュラルな瓶内2次醗酵を促したワイン、リフォルリフォル ローザ2021が届きました。リフォルは、ベースのワインも加えるモストもモスカートですが、リフォル ローザは、リフォル用のベースワインにフレイザで造ったワインをブレンドした後にソルのモストを添加したもの。可愛いリフォルに、美しいリフォル ローザ・・・と言ったところでしょうか。

2021ヴィンテージは2次醗酵が円滑に進んだようで、ガス圧も高くキレがあります。冷やさずに開けても、半量が噴き出るだなんてことはありませんが、万全を期して10度程度まで冷やしての開栓をおススメいたします。

そしてモスカートで造る辛口スティルワイン、フォルは、ボトリング時に酸化防止剤を添加したノーマルタイプ2019(L.19/20)と完全無添加のフォル ゼロ2019(L.Z19/20)が届きました。フォル ゼロは再入荷になりますので、飲まれた方はご存じだと思いますが、完全無添加であることをエクスキューズとしていない、普通にステキなワインとなっており、ノーマルのほうは、ゼロよりもシャープでダイレクトな印象があるように思います。フレイザで造るロッソ2020(リフォル ローザにはこのワインがブレンドされています)もよろしくお願いします!

ブレッサンからもワインが色々届きました!リボッラ、フリウラーノ、マルヴァジーアという伝統的なセパージュで造られるカーラットヴェルドゥッツォ2018ヴィンテージが入荷です。例年だと皮ごとの醗酵が終わり圧搾し、樽へと移した段階で始まる乳酸発酵が、2018ヴィンテージはアルコール醗酵の直後に始まったので、皮ごとのまま放置、乳酸発酵が完全に終わった後に圧搾をしたそう。フルヴィオ曰く、圧搾した時点(つまり樽熟成に入る前)で、すでにえげつなく美味しかったそう。継ぎ目のようなものを感じない、ひたすら滑らかなワインです。収量的には非常に厳しかった年という事もあり、日本には各240本のみの入荷となりますので、早々になくなることが予想されます。

モスカートローザで造るローザンティーコは、2016が入荷です。ヴィナイオータがブレッサンと取引を始めるようになり、最初に買ったローザンティーコは2011ヴィンテージだったのですが、モスカートらしい甘くキュートな香りに満ち満ちた、コケティッシュとでも表現したくなるような雰囲気を纏ったワインでした。あまりにも特徴的だったこともあり、他のヴィンテージもオータが言うところのコケティッシュさを多かれ少なかれ持ち合わせているのかなぁと思っていたのですが、それ以降のヴィンテージは、どちらかというとキリッ&凛とした米倉涼子然(笑)の美しさを備えたワインというのがオータの印象。

で今回の2016も、2011よりは他のヴィンテージに寄った雰囲気があるのですが、すご~く良く香りを嗅ぐとコケティッシュ&キュートの片鱗があるような気が・・・。オータの貧困なボキャブラリーでどう表現しようかと悩んだのですが、“ツンデレ”ならぬ“ツンツンツンデレ”的ワイン・・・で伝わるでしょうか?(笑)

赤ワインは3種類が到着です。スキオッペッティーノ&カベルネ フランで造るエゴ2016は、力強さとしなやかさがいい具合に拮抗したワイン。スキオッペッティーノ、カベルネ ソーヴィニョン、ピノ ネーロで造るヌーメロ トレ(N°3)は、エゴ2016同様に5年の樽熟成を施した2016と約18年(!!!)樽熟成させた2004が入ってきました!2016のほうは、エゴと比べるとピノ ネーロが入っている分、より繊細でエレガントなのが特徴でしょうか。

そして2004年の18年樽熟Ver.ですが、2年前に“プレゼント価格”で出してくれた16年樽熟Ver.が最後の樽なのかと思っていたら、実はもうひと樽残しておいたそう・・・ホントよく意味が分からないです・・・。彼のセラーは、魔窟なのだと思います・・・。16年樽熟Ver.同様に、18年Ver.も全て日本に出してくれました~!

樽違いによる差なのかもしれませんが、16年Ver.はひたすら柔らかな印象だったのに対し、今回の18年Ver.は熟成によって濃度が増したかのような雰囲気が・・・。タンニンも細やか&甘やかな感じになっているのですが、ギュッと詰まった感じが未だにあり、この後どれだけゆっくりと熟成するのだろう?と思わずにいられない不思議なワインです。すでに美女ですが、将来美魔女化することも間違いないワインかと!

いよいよ日本のワインマーケット全体が、その真価や本質的なコスパの高さ(金額的に安いというよりも、このテンションとクオリティをこの価格で味わえるのは凄い!といった・・・)に気づいてしまった感のあるラ カステッラーダからは、傑作中の傑作を含むワインが到着しました!

まずは白のビアンコ デッラ カステッラーダリボッラ ジャッラフリウラーノシャルドネソーヴィニョンピノ グリージョ2015ヴィンテージですが、2014とは打って変わり太陽に恵まれた年。ワインもあらゆる要素が充実しているのですが、近年の彼らのワインが持つ飲み心地の軽さは相変わらず。中でもフリウラーノとソーヴィニョンは、もうすでにサイコーです!

あ、ソーヴィニョンですが、妖艶な美しさと気さくな性格(飲み心地の軽さ)という、共存することがなかなかない2つの要素が絶妙に融合したワイン。ただ、その気さくな美女ぶりに気を良くし、飲むペースと量を間違えると、膝に来るくらいのアルコール度数がありますのでお気を付けください(笑)。他のワインも、抜栓時間を早めにしていただければ、今でも十分に楽しんでいただけると思いますが、待てば待ったなりの見返りが約束されている子たちです!

高樹齢のシャルドネ&ソーヴィニョンで造る、彼らのリゼルヴァ的位置づけの白、ヴルフ2011はこれが最後の入荷となると思いますので、お買い逃がしなきよう!

メルロー&カベルネ ソーヴィニョンで造るロッソ デッラ カステッラーダ2011がリリースです。果実、ボリューム、余韻、品、軽さ・・・欠ける要素のないこのワインを嫌いだなんて言える人はいないのでは?と思えるワインのひとつ。

人のワインだけでなく、自身のワインに対しても非常に厳しい目を持つニーコなのですが、そのニーコをして「このワインに関しては、手放しに美味しいとしか言いようがないと思っている。」と言わしめたワイン、メルロー リゼルヴァ2007も15年の時を経て、満を持してのリリースとなりました!入荷本数も少ないですし、オータの他愛もないコメントなども、その偉大さの前ではただ無粋なだけになってしまう気がするので、ノーコメントとさせていただきます(笑)。まさしくグランヴァンです!!

リグーリア州のア マッチャオルメアスコ2016が瞬殺してしまったので、2017をリリースします!2016ヴィンテージが、ワイン自体の素地としても熟成による成長の具合的にも完璧と言っても差し支えのない状態だったので、まだ荒々しさや若さが目立つ2017は少々見劣りするかもしれませんが、これも十分に美味しいです!

イル コッレブルネッロ2015が終売間近となりましたので、一緒に入荷した2016をリリースします。日照に欠けた2014ヴィンテージの後にリリースされたこともあり、太陽に恵まれた2015を飲んで、明るい気分を味わえたのはオータだけではないはず。2016も2015同様に、素晴らしい天候に恵まれました。要素はどれも強いはずなのに、引っ掛かるところが一切なくスルスル飲めちゃうところから予想するに、2016は2015以上にブドウ樹が生育期間中にストレスを感じることなく心地良く過ごせた年だったのではないかとオータは想像しております。

ワインに優劣をつけるのはあまり好きではありませんが、こういった質感のイル コッレのワインは後にも先にも出会ったことがありません。皆さんもビックリしちゃってください!

 

*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。

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