造り手紹介 Paolo Bea / パオロ ベア
造り手:Paolo Bea / パオロ ベア
人: Giampiero Bea / ジャンピエロ ベア
産地(州):ウンブリア
ワイン:Santa Chiara, Lapideus, Arboreus, San Valentino, Rosso De Veo, Pipparello Montefalco Rosso Riserva, Pagliaro Montefalco Sagrantino, Cerrete Montefalco Sagrantino, Montefalco Sagrantino Passito
所在地:Località Cerrete, 8, 06036 Cerrete | PG – Italia<map>
Web:https://www.paolobea.com/
ウンブリア州都ペルージャから東南に45km、人口5600人の小さな街モンテファルコの中心部に位置しに、少なくとも1500年代には住んでいたことが自治体に残るいくつかの歴史的アーカイブから確認ができるベア家。それまでもワインとオリーヴオイルの生産はしていましたが、国の規制の変更により行政的には1973年に登記された形になっており、1980年に最初の自家瓶詰めが始められました。一族が世代を繋いでこれたことに感謝し、多くの人へワインという形で報いていきたいと考えた現当主ジャンピエロの父パオロ。土地を理解し、ブドウをよく観察し尊重することが重要であると考え、毎年異なる気象条件に対してベア家が5世紀に渡って獲得した豊富な知識を活かし、忍耐強く自然なアプローチを続けてきました。
建築家でもあるジャンピエロは主に醸造とラベルのデザインを担当、弟ジュゼッペは畑を担当し、40ヘクタール近い広大な敷地を管理しています。ブドウ畑は、モンテファルコ近郊の標高400~450mほどの高さに、パリアーロ、チェッレーテ、ピッパレッロ、サン ヴァレンティーノ、サンタ キアーラと5つ所有し、合計で11ヘクタールほどの広さがあり、それ以外にモンテファルコとトレーヴィの間の標高200mの場所にトレッビアーノ スポレティーノが植えられた畑を借りています。トレッビアーノは樹齢40年ほど、それ以外のブドウは樹齢10~50年ほど。年間35000~65000本ほどを生産しています。
ジャンピエロはビアンカーラのアンジョリーノ、マッサヴェッキアのファブリーツィオ、ラディコンのスタンコと共に、2004年にグルッポ ヴィーニヴェーリを設立、現在はコンソルツィオ ヴィーニヴェーリと名前を変え、今も中心人物として活動しています。
<ワインラインナップ>
●Santa Chiara (サンタ キアーラ)
品種:グレケット、マルヴァジーア、シャルドネ、ソーヴィニヨン、ガルガーネガ
グレケット、マルヴァジーア、ガルガーネガ、シャルドネ、ソーヴィニョンの5品種をそれぞれ20%ずつ使用し、ステンレスタンクで約3週間のマセレーションとアルコール醗酵を行い、熟成の後にボトリング。
●Lapideus (ラピデウス)
品種:トレッビアーノ スポレティーノ
ジャンピエロがトレーヴィ郊外に借りた高樹齢のトレッビアーノ スポレティーノを約1ヶ月間のマセレーションとアルコール醗酵を行ったワイン。
●Arboreus (アルボレウス)
品種:トレッビアーノ スポレティーノ
土着品種である樹齢40年ほどのトレッビアーノ スポレティーノを使用し伝統的な手法で醸造したワイン。収穫後、手作業で選別し大半のブドウは除梗、軽くプレスし、ステンレスタンクで約3週間のマセレーションとアルコール醗酵を行い、圧搾後もステンレスタンクで24ヶ月間の熟成を行う。収穫後に醸造に回されなかったブドウは陰干しされ半干しの状態になった段階で、醗酵の終わった熟成中のワインに加えられ再醗酵を促し、5ヶ月ほど皮ごと漬け込んだ状態で約1年間の醗酵と熟成をさせた後に圧搾し、さらに2年程ステンレスタンクで熟成の後ボトリング。伝統的にはやや甘口に仕上げることが多かったが、ベアの場合は糖分が完全に切れるように干しブドウの割合を調整している。
●San Valentino (サン ヴァレンティーノ)
品種:サンジョヴェーゼ、モンテプルチャーノ、サグランティーノ
彼らがサン ヴァレンティーノと呼ぶ区画の畑のサンジョヴェーゼ、モンテプルチャーノ、サグランティーノを使用したワイン。もともとはモンテファルコ ロッソDOCとしてリリースされていたが、現在はセラー近くの樹齢の若い区画のブドウとサン ヴァレンティーノに隣接する場所に買い足した区画に植えたサグランティーノも使用している。ウンブリアIGPのラベルには、サグランティーノとモンテプルチャーノが入っていることを表記できないため(DOCと混同させないため?)、ラベル上では「イタリアを代表する黒ブドウ品種であるサンジョヴェーゼとモンテファルコの土着高貴品種」という濁した表現がされている。30~40日のマセレーションとアルコール醗酵を行い、ステンレスタンクで約12ヶ月熟成の後、使い古しの木の大樽で約24ヶ月の熟成の続きを行い、ボトリング後に約12ヶ月の熟成を行う。
●Rosso De Veo (ロッソ デ ヴェオ)
品種:サグランティーノ、サンジョヴェーゼ、モンテプルチアーノ
樹齢の若い区画の、厳選したサグランティーノだけを使用して造るワイン。ステンレスタンクで30~40日のマセレーションとアルコール醗酵を行った後も、ステンレスタンクで約12ヶ月以上の熟成を行い、スラヴォニア産オーク大樽にて約24ヶ月以上の熟成の後、瓶内で12ヶ月以上の熟成を行う。
●Pipparello Montefalco Rosso Riserva (ピッパレッロ モンテファルコ ロッソ リゼルヴァ)
品種:サンジョベーゼ、モンテプルチアーノ、ヒストリカルモンテファルコ
ステンレスタンクで30~40日のマセレーションとアルコール醗酵の後も、ステンレスタンクで12ヶ月以上の熟成を行い、スラヴォニア産オーク大樽で2~3年の熟成の続きを行い、ボトリングしてから12ヶ月以上の熟成を行う。
●Pagliaro Montefalco Sagrantino (パリアーロ モンテファルコ サグランティーノ)
品種:サグランティーノ
パリアーロの区画の畑のサグランティーノで造られるワイン。チェッレーテに比べて樹齢も古いが、ベアとしてはこちらがノーマル サグランティーノで、チェッレーテがグランクリュ&リゼルヴァ的な位置づけとなっている。ステンレスタンクで約46日間のマセレーションとアルコール醗酵の後も、ステンレスタンクにて約12カ月の熟成を行い、スラヴォニア産オークの大樽で約24カ月の熟成後、ボトリング。
●Cerrete Montefalco Sagrantino (チェッレーテ モンテファルコ サグランティーノ)
品種:サグランティーノ
サグランティーノが植わる畑としては、モンテファルコの丘陵地帯で最も標高の高い区画の畑で、ジャンピエロがグランクリュとして位置づけるチェッレーテ。ステンレスタンクで30~40日のマセレーションとアルコール醗酵を行った後も、ステンレスタンクで約12ヶ月以上の熟成の後、スラヴォニア産オークの大樽で3年以上の熟成後、ボトリング。
●Montefalco Sagrantino Passito (モンテファルコ サグランティーノ パッシート)
品種:サグランティーノ
14世紀にはその存在が古文書で確認されているサグランティーノは、モンテファルコ近郊のみで栽培されているブドウ品種。糖度とタンニンの高さが圧倒的で、極甘口のワインが長い間造られてきたが、1970年代に辛口のサグランティーノが出てきたことで世界に知られる存在となった。素晴らしいヴィンテージとなった2007年は、パリアーロの標高400mの畑からブドウを10月2日に収穫、風通しの良い室内に置かれたトランジメーノの葦を編んだ専用のラックの上で3ヶ月間陰干しされ圧搾、122日間のマセレーションとアルコール醗酵を行う。皮と種を取り除いた後ステンレスタンクにて約60日間醗酵の続きと熟成、少量の二酸化硫黄を添加し瓶詰め、さらに12ヶ月間熟成させた後リリースされた。生産本数は約3000本。
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