【新入荷】2025年9月その3(Domaine des Miroirs, Lucie Colombain)
【ドメーヌ デ ミロワール】

鏡健二郎&真由美夫妻が営むドメーヌ デ ミロワールからもワインが届きましたっ!以下鏡氏からのコメントとなります。
2021年の天候:最近のジュラ地方は春の遅霜害が多く発生しているのですが、残念ながら2021年も遅霜に遭ってしまいました。加えて、遅霜の後の冷涼な天気と極端な雨の多さにより、ベト病、うどん粉病(特にベト病)が蔓延し、結果としてとても少ない収量となってしまいました。
ミズイロ 2021:最終的に収穫できたブドウたちは、温暖化が叫ばれている中でも、先述の天候の影響から、とても涼やかで張りのある酸と涼やかながらも熟した果実味がバランスよく合わさっている印象です。アルコール度数も穏やかで纏まりがあるので、2018年以降は基本的に3年樽熟成をしていた白ワインですが、この年は2年熟成でバランスが取れたため瓶詰めし、1年半以上の瓶熟成を経て出荷となりました。このため熟成に時間の必要な2020年よりも前に瓶詰め、そして出荷となりました。
ヤ ドー 2021:2015、2019年に続きプールサール(2/3)とトゥルソー(1/3)を混ぜたワインになります。この2品種も、この年の天候を反映して先述のシャルドネ同様、酸味と果実味のバランスに特徴があるワイン、といった印象です。スケールの大きさ、と言うのではなく繊細さを持ち合わせたワインと言えばいいでしょうか。ほぼ例年の赤ワイン同様1年間の樽熟成、その後2年半以上瓶熟成を経てから出荷となりました。
2021年のワインは、アルコール度の軽さやシャープな酸もあるので、さらっと飲めてしまうかもしれませんが、時間をかけてじっくり彼らの声を聴いて頂ければ土地の印象をしっかりと表現してくれるワインでもあります。例年のように焦らずゆっくりと涼やかな年のドメーヌ・デ・ミロワールを味わって頂ければ幸いです。
アイ ニード ザ サン 2018 (2ème mise=“2回目のボトリング”):このワインは2023年3月に出荷した同名のワインの兄弟分です。前回のアイ ニード ザ サン 2018同様、ダイレクトプレスしたシャルドネのモストを用い、一般的な白ワインとして醸造したものなのですが、酷暑等様々な理由により2年熟成してもアルコール醗酵が終わりきらなかったため、2020年のシャルドネのダイレクトプレス後の搾りかすから梗を取り除いたものを2018年のワインに加え、2020年のブドウの酵母の力を借り再醗酵を促しました。2023年に出荷したものと今回出荷したものですが、別々のタンクで再醗酵を促していたものになります。今回のワインは、2023年に出荷したものより浸漬期間が長く、そのためよりタンニンのあるワインとなりました。色調の濃さからも、浸漬期間の違いが分かるかと思います。瓶詰め直後は強めのタンニンだったため、カーヴで瓶熟させていましたが、昨年頃から良い感じになってきたので満を持しての出荷となります。2023年版と比較すると、より落ち着いていて安定しています。
エキス分も濃いためぜひお料理と一緒に飲んで頂きたいワインです。そして存在感がしっかりあるので薄めの味わいの物よりも、秋冬のヨーロッパの料理やアジア系、エスニック系までお料理との相性が良いかと。どのお料理にも負けない位の存在感です。赤ワインに合わすようなお料理の方がむしろ向いているかもしれませんので、皆さんぜひ色々と試して頂ければと思います。今となっては2023年版も出荷をもっと遅らせることが出来ていたら…、と思う次第です。しかし、スタートは一緒でも違うワインになったので2023年版をお持ちの方はそのちょっとしたヤンチャさも楽しんで頂ければと思います。
■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=154
【ルーシー コロンバン】

エリック コロンバンとブルーノ シュレールの共同プロジェクト、ルーシー コロンバンからは、新着4種、バックヴィンテージ物(?)7種が届きました!
まず新着のワインですが、4ワインとも恐ろしく安定しているんです!リリースされたワインが全て到着直後から万全の状態だなんて、彼らと取引を始めてから初めての出来事なんじゃないかと…。実際「今まで難しいワインばっかだったから、たまにはこういうのもいいでしょ?」とブルーノ(笑)。ワインの詳細は下記の通りとなります。
ゲヴュルツトラミネール ピジェ コリーヌ オ シェネ2023:このワインそのもののご紹介をする前に、ひとつご報告が。ルーシー コロンバンは、今後全てのワインを原産地呼称を名乗ることなくヴァン ド フランスとしてリリースすることに…。あらゆる補正が施されたワインが、原産地呼称を名乗れたりグランクリュ名をラベルに表記できるのに対し、その土地、そのヴィンテージをありのままに表現すべく酸化防止剤完全無添加で醸造したワインが官能検査を落とされる現状にほとほと嫌気がさしたそう。ブルーノも以前からこのような事は言っていたのですが、それなりの生産量があって、世界各地にお客さんのいるシュレール(ワイナリー名)としては、なかなか決断にまで至れないのに対し、生産量の大半を原産地呼称とかにあまり興味のない日本のインポーターが買っちゃうルーシー コロンバン的にはそんなに難しい決断ではなかったという事なのかと…(笑)。なんにせよ、シュレールとしても原産地呼称を名乗らなくなる日が早々に訪れるのでは?とオータは踏んでいます。別にアルザスのワインだから、グラン クリュ フェルシックベルグだからではなく、シュレールのワインだから、皆さんも飲んでいるのでしょうし…。
話をワインに戻します!果皮がやや赤みがかっているゲヴュルツトラミネールで皮ごとの醸し醗酵を施すと、当然のことながら色調も赤みがかるわけで、それが理由でAOCの官能検査に落とされることが多く、2022ヴィンテージ以降はヴァン ド フランスでリリースすることに。で、今回の2023ですが、フランス語でコリーヌ オ シェネ(“オークの山”の意)とラベルに書いてありまして、これをドイツ語にするとEichberg(アイヒベルグ)…(笑)。ドイツ語表記だと、グランクリュ名をラベルに謳っていることになり、(ヴァン ド フランスのラベルにそう表記してしまうと、)違法になってしまうのですが、フランス語だったら大丈夫なのだそう…。こんなことばかりしているから、原産地呼称委員会からも目を付けられるのでは?と思うのはオータだけでしょうか??なんにせよ、今回届いたゲヴュルツ ピジェ2023は、本当にごっついワインです(アルコール度数16%!)!今飲んでも十分に美味しい&楽しいですが、2~3年寝かせたら、本当にヤバい事になると思います!ちなみにですが、去年入荷し、今回も少量だけ入荷してきたゲヴュルツ ピジェ2022も、実際には“コリーヌ オ シェネ”との事…。
ピノ グリ ピジェ コリーヌ オ シェネ2023&2020:アイヒベルグのピノ グリに皮ごとの醸し醗酵を施したという点では一緒なのですが、2023には1年、2020には4年の樽熟成を施しているという点で大きく異なります。鮮やかで濃いロゼワイン的色調の2023は、溌溂としたエネルギーに溢れる果実味豊かなワインなのに対し、2020はアダルトな雰囲気、ミステリアス、妖艶といった形容が相応しいのかと。
ピノ ノワール ラングセール2022:不勉強なオータ、アルザスでピノノワールでグランクリュを名乗れるのはキルシュベルグ ド バールとヘングストの2か所しかないことを今年の3月まで知りませんでした…。で、この2か所でさえも、ピノ ノワールでグランクリュを名乗れるようになったのは2022年5月以降の話だそう…。で、ピノ ノワール ラングセールに使われるブドウは、グランクリュ アイヒベルグの中にある区画のものなのですが、上記の理由でグランクリュを名乗れません(シュレールの造るシャン デ ゾワゾー&LN012も、同様の理由でグランクリュ名を表記できません)。アイヒベルグは、全体で50ha以上もある大きな区画なので、地元の人が使うより細分化された区画の呼び名があり、それが“見晴らしの良いところ”を意味するラングセールだったので、それをワイン名としたそう。今回リリースする2022ですが、優等生すぎるくらいしっかり&ちゃんとしているので、すぐ開けていただいてもしっかり美味しいと思うのですが、しばらく寝かせた方がより深く、複雑になるのかと!2022が終わり次第、一緒に届いた2023をリリースします!!
そしてバックヴィンテージワインですが、うち3ワイン(ピノ ブラン ジャルダン デ ロピタル2022、ピノ グリ アイヒベルグ2020、リースリング シャン デ ゾワゾー2020)に関しては弊社的に絶賛販売中という事もあり、バックヴィンテージ感に欠けるという噂が…(笑)。ま、補充ができたことで、皆さんにもっと飲んでいただけるようになったと思うようにしておきます…。
逆に正真正銘のバックヴィンテージワインである、ピノ ブラン ジャルダン デ ロピタル2020(サイコー!)、シャルドネ2019(あのヤンチャだった子がここまで成長して…涙)、ゲヴュルツトラミネール ピジェ2022&2020(ゲヴュルツで醸し醗酵を始めたブルーノは、ホント天才だとオータは思っています!)もリリースとなります!
■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=153
*ブログ掲載時には完売している商品がございます。予めご了承ください。

【新入荷】2024年10月その4(Lucie Colombain,Domeine des Miroirs) 
(新)造り手紹介 Domaine des Miroirs / ドメーヌ デ ミロワール 
【新入荷】2023年5月その3(Radikon,Domeine des Miroirs)と鏡氏から皆さんへ 
【新入荷】2022年4月その3(Massa Vecchia,Domeine des Miroirs)と鏡氏から皆さんへ 
【新入荷】2021年3月その2 (Daniele Piccinin, Bressan, Massa Vecchia, Aia Vecchia, Lucie Colombain, Domaine des Miroirs)






