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2024-10-23

【新入荷】2024年10月その4(Lucie Colombain,Domeine des Miroirs)

フランスからもコンテナーが到着しましたよっ!

 

【ルーシー コロンバン】

まずはアルザスのルーシー コロンバン!2021年は、シュレールとしては買いブドウでワインを仕込まなければならなかったほどの壊滅的なヴィンテージだったのですが、2022年は品質的にも、収量的にも素晴らしいブドウに恵まれます。本来でしたら、2022ヴィンテージのワインがいろいろ届くタイミングなのですが、木樽を空の状態で置いておかないようにするため、いくつかのワインのボトリングを遅らすことにします。というわけで、今回届いたのは3種類のワインのみとなりまして、内容的には下記の通りとなります。

シノワ ヴェール2022-2023(L.LCV2223):ブルーノ シュレールとの電話でのやり取りからオータが理解したところだと2023ヴィンテージなはずなのに、インヴォイスにヴィンテージ表記がない…。ヴァン ド ターブルだからなのかなぁと勝手に想像していたのですが、「よく考えたら、今回のセパージュを知らない!」という事実に気が付きメールをしてみたら、2022と2023のブレンドであることが発覚…(笑)。内容としては、2023年のシャルドネ 35%、2023年のピノ ブラン17.5%、2023年のピノ グリ17.5%、2022年のピノブラン30%との事。今まではほぼ全てのワインを単一品種で仕込んでいたのですが、ルーシー コロンバン名義では今後、エデルツヴィッカー的存在としてシノワ ヴェールを仕込むことにしたようです。(オータが想像するに、シャルドネを単一でリリースしたくないのかと…)

フランスもイタリア同様なのだとしたらですが、他のヴィンテージのワインを全体の15%未満にとどめておいた場合には、単一ヴィンテージを名乗れるはず。ではなぜ30%もの量の2022年のワインを2023にブレンドしたのか??恐らく、2023ヴィンテージのワインがかなりファンキーな感じなのかと…。2018ヴィンテージから取引をしていますが、1ヴィンテージとして“イージー”なものに遭遇できていないのは、オータがトラブルを呼び込む体質の持ち主だからなのでしょうか…(笑)。

ピノ ブラン ジャルダン デ ロピタル2022:「ジャルダン デ ロピタル(診療所の庭)」という名前は、もともと診療所があった場所の前にこのピノブランの畑があることに由来します。

ゲヴュルツトラミネール ピジェ2022:皮ごとの醸し醗酵を施したゲヴュルツトラミネール。果皮がやや赤みがかっているため、ロゼワイン的な色調となっています。ラベル上はアルコール度数15.5%となっていますが、限りなく16%に近いモンスターワイン。エリックが個人的な旅行で来日した際にこのワインのサンプルを持ってきてくれまして、試飲をした印象としては、“暴れている”、“還元”、“揮発酸”といったニュアンスとは無縁ではあるのですが、まだ力が内に籠っているように感じました。絶対にとんでもないことになるワインですので、是非ともしばらく寝かせてみてください!!

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=153

 

 

 

 

【ドメーヌ デ ミロワール】

そして鏡 健二郎&真由美夫妻が営む、ジュラのドメーヌ デ ミロワールからは4ワインが到着です!2024年もミロワールにとって、かな~り厳しいヴィンテージとなっているようです…。鏡家に“普通のヴィンテージ”がなかなか訪れなさ過ぎて、本当に不憫な気持ちになっちゃいます…。

以下鏡氏からの文章です!

ミズイロ 2019:春の遅霜にやられて収量は例年より少なくなりました。アルコール分が極端に高いわけではないのですが、収量の少なさや秋の気候にも恵まれ、とてもエキス分の強い凝縮したワインになりました。このため大樽メインで3年間の熟成、その後の瓶熟成を経て、日本へは2024年の出荷となります。この年のミズイロは、スケールの大きさを感じるワインだと思います。このため今飲んでも美味しいし、5年後、10年後、15年後とそれぞれの時期にしっかりとした良い意味での変化、言い換えれば瓶熟成期間の違いによって、美味しさの表現がしっかりと変わってくれるワインになるのではないかと個人的に思っています。

アントル ドゥ ブルー 2019:こちらも先述のミズイロ同様に、2019年のイメージをしっかり持っています。ミズイロと比較すると、「今美味しい」と言うよりは、数年後から飲んで頂けたほうがより楽しめると思います。2019年のこの2つのキュヴェは、兎にも角にもスケールの大きさが特徴です。スケールが大きいワイン=良いワイン、と言う意味では決してなく、ワインのキャラクターとしての表現です。例えるなら、繊細で緻密でピンポイントのワインもありますが、2019年の白はその手のものとは違うイメージ、とでも言えると思います。

but I’m not the only one 2017(あえてカタカナ語表記しません!←オータ筆):こちらは新しいキュヴェになります。2017年は以前にも書きましたが、遅霜による被害で2011年以来最低の収穫量でした(そして残念ながら今年2024年がその最低記録を更新してしまいそうです…)。全ての区画のシャルドネを一緒に醸造、そこに小樽で一樽だけ仕込んだ赤の残りを合わせたものになります(赤は全体の約10%)。赤は通常通りの醸し、シャルドネに関しても軽めの醸し(2015年や2018年より軽い)を施し、樽で合わせて熟成をさせました。先の2つのワインと比較すると繊細でデリケート。現時点では静かにカラフェに移し替え、1~2時間後に飲み始めるのが良いかと個人的には思います。

◆名前の由来について
2017年は春の霜害により圧倒的に少ない収量の年となり、農業従事者、ワイン生産者として続けていく難しさや葡萄の房のない畑で働くモチベーションの保ち方に苦労しました。またワインが瓶詰めされ、このワインの名前を考えている時に、ロシアのウクライナ侵攻などもあり、色々な思いが頭に浮かんでは消えていき、そんな時にある1曲が自然と私の頭の中で流れていて、その1フレーズがこの時期の私にはとても響いていることに気づきました。(その曲が)私たち自身がしっかり前を見据える手助けをしてくれたように感じましたし、それと同時に小さな連帯を示せると思い、キュヴェ名にすることにしました。

ヤ ドー 2019:収穫量がかなり減ってしまったため、2015年と同様プールサールとトゥルソーを混醸することとなりました。比率はおおよそ2/3がプールサール、残り1/3がトゥルソーになります。このワインは、先述の2019年の白2種のようにスケールが大きくおおらかと言うよりは、デリケートなワインなのだと思っています。現在飲まれる場合は個人的には1~2時間前に抜栓し、静かに静かにカラフェへと移し、ゆっくりと時間をかけて飲んで頂ければ、よりこのワインを知れるのではないかと思います。最初のほろ苦さがほんのりとフルーツの甘みに移り替わっていく様は、少し涼しげな年の赤のイメージを感じます。

■商品画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=154

 

 

 

*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。

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