【新入荷】2016年10月 その4
来日のタイミングでワインもちゃんと間に合わせました!
レ ボンチェからは、5(チンクエ)の2014年とレ トラーメの2013が入荷です。ブドウの品質的には素晴らしかった2013年ですが、2012年というストレスフルなヴィンテージの翌年ということもありブドウ樹がなんらかのトラウマを感じていたのか、収量的には恵まれた年とはなりませんでした。ですが、日本用にはいつも通りの本数を用意してもらいました!逆に全くと言って良いほど太陽に恵まれなかった2014年は、ほとんどのワインがトラーメのレベルにないと判断したジョヴァンナ、生産したワインの大半を格下げし、チンクエとしてリリースさせることにします。
2014年というと、シチリアやサルデーニャなどの島を除く、イタリアのどの生産地域で造られたワインも、アルコール度数的に1~2%ほど低いことが多い中、チンクエの分析表を見てびっくり、普通に13.5%近くありました。彼女の畑が、いかに水はけが良くて、高密植に由来して毎年凝縮したブドウを生らすのかがこのことからも明らかなのかと。逆に水はけが良すぎて、2012年のような極端な年には乾燥に苦しむこともあるようですが…。
200ha以上の広大な敷地を有し、野菜&果物の生産からそれらの加工、ブドウ栽培からワイン醸造、そして畜産業までを一貫してナチュラルな手法で手掛ける協同組合、ラ コッリーナからは、シャルマー方式で造ったまろやかランブルスコ、クアレージモとカミッロと同様にブドウ自身の糖分と野生酵母を利用してナチュラルな瓶内2次醗酵を促したランブルスコ、シオール ペポがそれぞれ入荷、絶品裏ごしトマトソース、パッサータ ディ ポモドーロも届いています。クアレージモ、シオールペポ、どちらのワインもNV(ヴィンテージ表記なし)なのですが、分析表のアルコール度数を見る限り、2014ヴィンテージで間違いないはずです!
ワインももちろん美味しいのですが、いろいろなものを自家製で作っているラツィオのラ ヴィショラのマッチョッカ家、訪ねる度に食べ物を何かしらお土産にもらうのですが、そのクオリティの高さはビビるものがあります。自家製ドライフルーツとこれまた自分の畑で収穫したヘーゼルナッツと地元のハチミツで作るヌガー、塩水漬けの後に暖炉の脇に置き、ゆっくりと乾燥させたオリーブ(低塩ぶりが絶妙過ぎて料理に使いやすい!!)、友人が山で採取してきたジェンツィアーナ(リンドウ)の根っこを自身のワインに漬け込んで作るリキュールなど…。
日本ほど流通する食べ物に多様性がなく、日本以上に旬という概念が色濃く残るイタリアは、瞬間的に大量に獲れてしまったものを、長く楽しむための保存食を各家庭で仕込むという習慣がいまだに残っています。既製品以上に美味しい自家製に出会うたびに、この国の持つ底知れぬ力に驚かされています…。
若干前置きが長くなりましたが、ラ ヴィショラの2014年ヴィンテージのワインが入荷です!他の地域同様、彼らにとっても非常にタフな年となり、生産量はまさにスズメの涙。パッセリーナで造る白、ドンナ ローザこそ240本届いていますが、誠実な農家から買い付けたチェサネーゼで仕込むヴィチナーレでも114本(120本でさえないんです…)、ヴィニャーリで102本、ユ クアルトとモッツァッタに至っては42本(!!!!!)という、もはやどう売ってよいのか全く分からない感じになっております。
お味的には、今まで飲んだどのヴィンテージよりも出荷された時点での完成度が高いと思います。今現在までのところ、爆発的人気を誇っているわけではなかったラ ヴィショラですが、マッサ ヴェッキアやパーネヴィーノの時のように、この極少量入荷を契機に人気に火が付くのか???一瞬でなくなる…はず!ですので、お急ぎくださいませ!!
ワイルドすぎるお姉さまたちこと、サングイネートのドーラねーさん一家は、もともとウンブリア州の出身。ですので、いまだにウンブリアには親戚が多いようで、ドーラの甥っ子にあたるマッシモ フォルソーニはスポレート郊外で搾油所を営んでいます。
他の農家が持ち込んだオリーブの製油を請け負う以外に、自ら栽培したオリーブでもオイル生産を行っていまして、今回そのオイルを扱わせてもらうことになりました。当然のことながら、農薬類は一切使用しません。アタックはしっかりしているのに、辛みが強いわけではないウンブリアのオイルは、料理の世界でも非常に汎用性が高いと思います。
弊社取り扱いの他のオイルと比べても、非常にお買い得なオイルとなっていますので是非!!