toggle
2023-03-23

造り手紹介 Lucie Colombain / ルーシー コロンバン

造り手:Lucie Colombain / ルーシー コロンバン
人:Eric Colombain, Bruno Schueller / エリック コロンバン、ブルーノ シュレール
産地(州):フランス アルザス
ワイン:Pinot Blanc Jardin de l’Hopital, Chardonnay, Pinot Gris Eichberg, Pinot Gris Pige’, Riesling Le Chant des Oiseaux, Gewurztraminer Pfersigberg, Gewurztraminer Pige’, Pinot Noir Langsehl
所在地:Husseren-les-Châteaux 68420 – France <map>
Web:https://www.facebook.com/LesvinsLucieColombain/

フランス北東部、南はスイス、ライン川を挟んで東はドイツという特殊な地域、ローマ帝国とゲルマンとの交流によって栄えたアルザス。この地域のブドウ栽培の歴史は古く、紀元1世紀頃には栽培が始まっていたと考えられています。ジェラール シュレール エ フィスの現当主ブルーノの幼馴染エリック コロンバンは、2018年にエリックの兄弟とともにルーシー コロンバンを創業しました。元々は1980年代までエリックの叔母ルーシーが営んでいた小さなワイナリーでしたが、ルーシーの引退後コロンバン家の誰も継ぐ意思がなかったことから、ワイナリーは廃業、彼らが所有する畑は貸しに出されていました。

都会での仕事をリタイヤしてコロンバン家のワインを取り戻すことを決意したエリック、当時の借主との契約が2017年に切れるタイミングでルーシー コロンバンの役員になり、同時にジェラール シュレールの従業員となり、シュレール家とコロンバン家の畑作業を担当、ワインの醸造をブルーノに委託し新たなスタートを切ります。コロンバン家が所有する畑には、プェルシックベルグのゲヴュルツトラミネール、アイヒベルグのピノ グリ、シャン デ ゾワゾーのリースリングが含まれており、この地域の最上のブドウによるワイン造りが始まりました。

 

<ワインラインナップ>

 


●Pinot Blanc Jardin de l’Hopital (ピノ ブラン ジャルダン デ ロピタル)
品種:ピノ ブラン

アルザスが原産地と考えられているピノ ブランは、ピノ ノワールの変異種で、ピノ グリともDNA的に近い関係にあり、変異と先祖返りをしやすい近親種といえるブドウ品種である。果房が松かさに似ていることからフランス語で「松」を意味するpinという言葉から名付けられた黒ブドウ「ピノ ノワール(黒いピノ)」から派生した品種であるため、この白ブドウは「ピノ ブラン(白いピノ)」と呼ばれ、イタリアではピノ ビアンコ、ドイツではヴァイスブルグンダーの名前で親しまれている。元々診療所のあった場所の前の畑で取れたピノ ブランから造られるワインであるため、「ジャルダン デ ロピタル(診療所の庭)」と名付けられた。

 

 

 


●Chardonnay (シャルドネ)
品種:シャルドネ

ブルーノいわく、シャルドネという品種をこのワインで初めて醸造したそう。もともとはクレマンを造るために栽培されていたシャルドネを使用して、スティルワインに仕上げている。味わいは極めてドライで、キレた揮発酸にヴァンジョーヌを思わせる香りが漂う、調和が取れるまでに一番時間がかかる最もファンキーなワイン。

 

 

 


●Pinot Gris Eichberg (ピノ グリ アイヒベルグ)
品種:ピノ グリ

アルザスのグランクリュ アイヒベルグの畑で穫れるピノ グリを使用したワイン。残糖と揮発酸に関しては、ピノ ブランと同程度だが、畑のポテンシャル由来と思われる深みがワイン本体に備わっているため、バランスが取れている。

 

 

 


●Pinot Gris Pige’ (ピノ グリ ピジェ)
品種:ピノ グリ

収穫したピノ グリに皮ごとの醸し醗酵を施したワイン。

 

 

 


●Riesling Le Chant des Oiseaux (リースリング ル シャン デ ゾワゾー)
品種:リースリング

アルザスのグランクリュであるプェルシックベルグ、「鳥の歌」を意味する区画ル シャン デ ゾワゾーで穫れるリースリングを使用。

 

 

 


●Gewurztraminer Pfersigberg (ゲヴュルツトラミネール プェルシックベルグ)
品種:ゲヴュルツトラミネール

グランクリュであるプェルシックベルグのゲヴュルツトラミネールを仕込んだワインで、際立ったテンションを持ち合わせている。

 

 

 


●Gewurztraminer Pige’ (ゲヴュルツトラミネール ピジェ)
品種:ゲヴュルツトラミネール

収穫したゲヴュルツトラミネールに皮ごと醸し醗酵を施したワイン。辛口でアロマティックだが、梗由来とおぼしき苦みが全体を引き締めている。

 

 

 


●Pinot Noir Langsehl (ピノ ノワール ラングセール)
品種:ピノ ノワール

ラングセールは、「見晴らしの良いところ」を意味する区画で、シュレールのLN012に使われるピノ ノワールが植わっているアイヒベルグの区画にもほど近い。2018年はピノ ノワールとは思えないほどの濃い色調と豊かなタンニンが、とても暑い夏~秋であったことを如実に物語っており、2019年は前年よりも3割ほど収量が少なかった。

関連記事