造り手紹介 La Visciola / ラ ヴィーショラ
造り手:La Visciola / ラ ヴィーショラ
人:Piero Macciocca & Rosa Alessandri / ピエロ マッチョカ、ローザ アレッサンドリ
産地(州):ラツィオ
ワイン:Cupella Bianco Frizzante, Cupella Rosato Frizzante, Donna Rosa, Nostrano, Cesanese del Piglio Vicinale / Ju Quarto / Vignali / Mozzatta / Ju Lattaro
所在地:Contrada Carcassano 40/76 – 03010 Piglio | FR – Italia<map>
ラツィオ州ローマから東に80km、アブルッツォ州まで目前のエリア、古代ローマ時代からの歴史が続く人口4600人の街ピーリオ(標高620m)で、ピエロ マッチョカとローザ アレッサンドリ夫妻によって、2000年に設立されたワイナリー。家族の持ち物であったモッツァッタは0.28ヘクタールの小さな畑で、1960年代初頭に植えられた歴史的ブドウ品種チェサネーゼ ダッフィレが植えられ、ブドウ以外にも果樹やイチゴが栽培されています。
彼らはそれまでも自然な方法で栽培を行っていましたが、2004年よりビオディナミ農法を実践。土壌を潰さないように、畑にトラクターを入れるのは収穫後に緑肥を鋤き込む1回のみで、ビオディナミ調剤やボルドー液の散布はすべて手作業で行います。セラーでも畑同様の哲学が貫かれており、温度管理も行わず野生酵母による醗酵を行い、ノンフィルターでボトリング。通常は二酸化硫黄無添加でボトリングされますが、ヴィンテージによっては乳酸醗酵後に少量の二酸化硫黄を添加することもあります。
創業当初、当主ピエロは平日は測量士としてローマで働き、週末はワイナリーという二重生活で、ワインもモッタッツァのブドウから造られる1アイテムのみで生産量もごくわずかでした。2番目の畑となるヴィニャーリの手入れを始めた2006年に自身初のボトリングをして、2008年からはユ クアルト、2016年からはユ ラッターロと手掛け、徐々に栽培面積を増やしてきました。2009年ヴィンテージより樹齢50~60年のブドウから造られる3つのクリュでのリリースに。2010年から耕作放棄寸前だった近隣の農家から、樹齢30~40年のブドウを買いヴィチナーレを生産しています。
ピエロはローマで仕事をしているため、合計3ヘクタールの畑は妻ローザと2人の娘エリーザとチェチーリアによって手入れされ、年間約10,000本のワインをボトリングしています。ラベルに大きく記載されているPriore(プリオーレ)という言葉は「修道院長」という意味があり、チェサネーゼが中世初期の修道院で栽培されていた記録が残っていることから、彼らに敬意を払って記載されています。
<ワインラインナップ>
●Cupella Bianco Frizzante (クペッラ ビアンコ フリッザンテ)
品種:パッセリーナ
クペッラは、農民が農作業で畑に行く際に水筒として携行した超小型の樽のことで、栓を取り、竹のような木製のストロー状のものを刺し、大きな口を開けつつ樽を傾けグビグビ飲んでいたそう。農民が作業の合間に飲んでいたような、軽快な味わいをイメージして造られた微発泡性ワイン。完全醗酵させたベースのワインに冷凍保存しておいたモストを添加しボトリング、ナチュラルな瓶内2次醗酵を促している。
●Cupella Rosato Frizzante (クペッラ ロザート フリッザンテ)
品種:ノストラーノ
クペッラは、農民が農作業で畑に行く際に水筒として携行した超小型の樽のことで、栓を取り、竹のような木製のストロー状のものを刺し、大きな口を開けつつ樽を傾けグビグビ飲んでいたそう。農民が作業の合間に飲んでいたような、軽快な味わいをイメージして造られた微発泡性ワイン。完全醗酵させたベースのワインに冷凍保存しておいたモストを添加しボトリング、ナチュラルな瓶内2次醗酵を促している。
●Vicinale Bianco (ヴィチナーレ ビアンコ)
品種:パッセリーナ
近隣の信用のおける農家から買ったブドウで造るワイン、ヴィチナーレにビアンコが仲間入りして2015年ヴィンテージからリリースした。ボトリングのタイミングはドンナ ローザと一緒だが、ドンナ ローザほどには状態が整っていないと判断してリリースを遅らせた。
●Donna Rosa (ドンナ ローザ)
品種:パッセリーナ
ドンナローザは元々自家消費用に造られていた白ワインで、日本向けにもボトリングされるようになった。パッセリーナというブドウの名前は、食欲旺盛なスズメが好んで食べることから「Passero(スズメ)」に由来していると言われている。収量が多く、厳しい環境や病虫害に対しての耐性が強いことから、それまで多く栽培されてきたトレッビアーノ トスカーノからパッセリーナに植え替える生産者も少なくない。
ラツィオに起源を持つパッセリーナ デル フルシナーテ(フロジノーネのパッセリーナ)を収穫。醗酵の初期段階にセメントタンクにて12時間ほどマセレーションとアルコール醗酵を行い圧搾し、ステンレスタンクでシュールリー状態にて6か月間醗酵と熟成を行いボトリングされる。奥さまのことが好きすぎるピエロ、若き日の彼女の肖像画をワインラベルのモチーフにしている。
ノストラーノは出自はほとんど明らかになっていない、「土着の」という意味の土着品種。チェサネーゼに混じって時々植わっているノストラーノだけを集めて、2016年に初めてワインを仕込んだ。
●Cesanese del Piglio Vicinale (チェサネーゼ デル ピーリオ ヴィチナーレ)
品種:チェサネーゼ
ご近所(ヴィチーノ)の信用のおける有機栽培農家から分けてもらったチェサネーゼで造るワイン。セメントタンクまたはステンレスタンクにて20~30日間マセレーションとアルコール醗酵を行い、圧搾後12か月間トノーで醗酵の続きと熟成を行う。
●Cesanese del Piglio Ju Quarto (チェサネーゼ デル ピーリオ ユ クアルト)
品種:チェサネーゼ
ユ クアルトは、ワイナリーから5kmほど南下したところにあるコッレ デル グラーノ地区にあるヴィニャーリとモッツァッタのちょうど真ん中あたりに位置する、個性を備えたブドウを産する区画。セメントタンクまたはステンレスタンクにて20~30日間マセレーションとアルコール醗酵を行い、圧搾後12か月間トノーで醗酵の続きと熟成を行い、瓶内で24か月間熟成。
●Cesanese del Piglio Vignali (チェサネーゼ デル ピーリオ ヴィニャーリ)
品種:チェサネーゼ
ヴィニャーリは、ワイナリーから5kmほど南下したところにあるコッレ デル グラーノ地区にあるユ クアルトに隣接した畑。ヴィーショラが所有するクリュのなかでもっともエレガントなチェサネーゼを産するクリュ。灰色の粘土質土壌の畑で広さは約1ヘクタール。セメントタンクまたはステンレスタンクにて20~30日間マセレーションとアルコール醗酵を行い、圧搾後12か月間トノーで醗酵の続きと熟成を行い、瓶内で24か月間熟成。
●Cesanese del Piglio Mozzatta (チェサネーゼ デル ピーリオ モッツァッタ)
品種:チェサネーゼ
元々家族の持ち物であったモッツァッタは0.28ヘクタールの小さな畑で、1960年代初頭に植えられたチェサネーゼが残っており、4クリュのなかで最もタニックで力強いブドウができる区画。セメントタンクまたはステンレスタンクにて20~30日間マセレーションとアルコール醗酵を行い、圧搾後12か月間トノーで醗酵の続きと熟成を行い、瓶内で24か月間熟成。
●Cesanese del Piglio Ju Lattaro (チェサネーゼ デル ピーリオ ユ ラッターロ)
品種:チェサネーゼ
2016年から手掛け始めたヴィーショラとしては4つ目のクリュ、ユ ラッターロ。距離的には、ユ クアルトが一番近いが、味わいはモッツァッタよりのパワフルさを持ち合わせたワインを産する区画。セメントタンクまたはステンレスタンクにて20~30日間マセレーションとアルコール醗酵を行い、圧搾後12か月間トノーで醗酵の続きと熟成を行い、瓶内で24か月間熟成。
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