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2021-10-26

造り手紹介 Stefano Berti / ステーファノ ベルティ

造り手:Stefano Berti / ステーファノ ベルティ
人:Stefano Berti / ステーファノ ベルティ
産地(州):エミリア=ロマーニャ
ワイン:Rossetto, Cipria Rosato, Bartimeo, Ravaldo, Nona, Calisto
所在地:Via la Scagna 18 – 47121 Forlì | FC – Italia<map
Web:http://www.stefanoberti.it/

ボローニャから東南に80km、アドリア海やサンマリノ共和国まであと僅かという街、ラヴァルディーノ インモンテにあるステーファノ ベルティ。1968年に現当主ステーファノの両親がこの地域に12ヘクタールの農場を購入、1986年に2ヘクタールの広さにサンジョヴェーゼを植えたときから家族のワイナリーのストーリーは始まります。当時は果樹栽培農家としての仕事がメインでしたが、徐々にブドウの作付面積を増やし、生産の安定化を図るとともにワインの醸造を行うように。多くのワイナリーを手掛けたエノーロゴ、ミケーレ サッタ、アッティリオ パーリとも親交があり、彼らにも背中を押される形で2000年から自家瓶詰めを始め、正式にワイナリーとしてスタートを切ります。

「ロマーニャの醗酵」と呼ばれたこの時代は、それまで圧倒的な生産量を期待されていたこの地域にとっての、大きなターニングポイントとなりました。生産者の代替わりが進むと同時に新しい感覚を持った新たな生産者がボトリングを始め、ロマーニャのワインのイメージを大きく変えるものがいくつも生み出されていきます。

ステーファノはその中で高価格帯のワインを生産する方向に進まず、謙虚さ、透明性、正直さ、ワインというお酒の立ち位置についての自分の考えを大切にしながらワインを造り続けてきました。勤勉家であり、醸造に関して地元の生産者にアドバイスするほどの知識を持っているため、周囲からは親しみを込めて”マエストロ”と呼ばれています。現在は標高170m、6.5ヘクタールのブドウ畑にてサンジョヴェーゼを中心に、カベルネ ソーヴィニョンとメルローを栽培、1.5ヘクタールの畑でオリーブを栽培、年間約3万本のワインを生産。

 

<ワインラインナップ>

 

●Rossetto(ロッセット)
品種:サンジョベーゼ

9月の上旬に収穫したブドウをソフトプレスし、モストだけで醗酵を行い、1リットル当たりの糖分が10g程度になったところで冷却し醗酵をブロック、冬から春へと季節が変わる3月にボトリングし、ナチュラルな瓶内2次醗酵を促したフリッザンテ。

 

 

●Cipria Rosato(チプリア ロザート)
品種:サンジョベーゼ

Cipria(チプリア)はイタリア語で「おしろい」という意味で、女性が肌につけるうっすらとした白くて淡い粉をイメージして名付けられた。2016が初めてのヴィンテージで、収穫したサンジョヴェーゼを除梗し、果皮と果汁を分けるときに細心の注意を払って柔らかくプレスを行う。低温で休ませ果汁の温度を下げ、翌日から醗酵を始め、6か月間バトナージュしながら醗酵を続ける。翌年の3月には瓶詰めを行い2か月間瓶内で休ませてからリリースされる。

 

 

●Bartimeo(バルティメオ)
品種:サンジョベーゼ

ラヴァルドのクオリティを上げるため、約9~12年の若い樹齢の区画のブドウを選別し、セカンドラインとしてリリース。醗酵温度が上がらない状態で、ステンレスタンクにて約10日間のアルコール醗酵、続けてマロラクティック醗酵を行う。澱引きの後、ラヴァルドよりも熟成期間は短く約5か月間の熟成、翌春4月にボトリングするカジュアルなワイン。

 

 

 

●Ravaldo(ラヴァルド)
品種:サンジョベーゼ

醸造を始めた当初はこのワインのみ生産しており、樹齢7~16年のブドウを使用する。収穫されたブドウはステンレスタンクにて16日間程度マセレーションとアルコール醗酵、続けてマロラクティック醗酵を行う。圧搾後、トノーに移し醗酵の続きと熟成を約8ヶ月間。

※ラベルに「サンジョヴェーゼ ディ プレダッピオ」と聞き慣れない言葉が書いてあるが、サンジョヴェーゼ ディ ロマーニャという1つのDOP呼称が、地域名付きの5つの呼称に変更となったため。プレダッピオ以外の呼称は、ベルティノーロ、ファエンツァ、イモラ、アルト リミネーゼで、それぞれ「サンジョヴェーゼ ディ ○○○」と記載。

 

 

 

●Nona(ノナ)
品種:サンジョベーゼ

約10~15年のブドウを9月初旬に収穫。醗酵温度が上がりすぎない状態で約1週間ステンレスタンクでのマセレーションとアルコール醗酵、続けてマロラクティック醗酵を行う。澱引きの後、約5か月の熟成。醸造からボトリングまでのいかなる過程においても二酸化硫黄の無添加にチャレンジしている。

 

 

●Calisto(カリスト)
品種:サンジョヴェーゼ、カベルネ ソーヴィニョン

その年の最良のサンジョベーゼを樹上に残し、10月初めに収穫。3週間のマセレーションの後、バリックへと入れ1年間熟成させる。別に醗酵&熟成させていたカベルネ ソーヴィニョンを10%ほどブレンドしたワイン。国際品種&小樽を使い、よりリッチで他の地域のワインと並び立つワインをこの地域でも造ることができるということを証明するために造り始めた。

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