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2023-12-20

ヴィナイオータかわら版 ~中林編 その弐~Two Metre Tall / Huon Wild Farmhouse Cider 2019/2020

皆さん、こんにちはヴィナイオータの中林です。入社から1年が経ち、現在は新入荷チームで主にメルマガ配信などの業務と、受注チームを兼務しています。お客様とお電話などでお話しさせていただく機会も増えてきて、ワインの特徴などを尋ねられ説明する際に自身の力不足を痛感しています。更にパワーアップするべく、努力することを怠らず2年目も精進して参ります!

さて、弊社のメルマガ配信はハイペースなため、あっという間に2回目のかわら版がまわってきました。最近はというと大自然が残っているタスマニアやカナダのロッキー山脈などに旅行したいと勝手に想いを馳せています(笑)東京出身・育ちということもあるのか、学生時代の海外旅行では、もっぱら有名な観光地ばかり。田舎や自然の良さというのに気が付いたのは、本当にここ2~3年の話です。

趣味嗜好が変わるのは、ごく自然なことで、きっかけはひょんな事が多い気がします。つい先日まで「シードル=甘い」というイメージや、食事となると合わせるものを選ぶよな~と敬遠していたのですが、タスマニアのトゥーミータートール(以下2MT)のハオン ワイルド ファームハウス サイダーを飲んでみてびっくり。私の中でサイダー(英語でシードルの同義語)に対するイメージが大きく変わりました。そんな出来事や、私自身のタスマニアブームもあり、今回は2MTのサイダーをご紹介したいと思います。以前のかわら版で五月女(剛)が同じく2MTのサイダーを紹介していましたが、改めてということで!

2MTはタスマニアの州都ホバートから車で小一時間程の場所にブリュワリーを構え、原材料の栽培からプロダクトの製造、販売までのほぼ全ての工程をアシュリーと奥さんのジェーンの2人のみで行なっており、彼らのプロダクトは全てタスマニア産のもので造られています。元はと言うとフランスでワイン醸造の仕事をしていたアシュリーですが、オーストラリアでワインを造るべく家族で帰国します。

前回のオッティマーナでお会いした際に「どうしてワイン作りではなく、ビールを造ることにしたのか?」と聞いてみると、「まだワインを造らないとは決めた訳ではないよ(笑)実際のところ、タスマニアでとても素晴らしいホップに出会ったからビールを造り始めたんだよ。」と彼らしいジョークを交えながら答えてくれました。もしかすると、近いうちにアシュリーが造ったワインが出てくるかもしれないですね(笑)

話をかわら版に戻しましょう。ハオン ワイルド ファームハウス サイダーは、スターマーピピンという古いリンゴの品種100%で造られています。スターマーピピンはビクトリア朝時代にイギリスから持ち込まれ、収穫したてのリンゴは酸が強く鋭くお世辞にも美味しいとは言えないそうなのですが、収穫後に追熟させると糖度が増すという特性があったため、冷蔵庫などがない時代には重宝されたようです。

タスマニア島の形がリンゴに似ていることから、別名アップルアイランドと呼ばれていますが、リンゴの産地としても有名です。そんなタスマニアでも、まとまった量のスターマーピピンを生産するのは今やハオン渓谷のグリッグス家のみ。そんな貴重なリンゴを収穫後に3ヶ月程セラーで寝かせてから圧搾し、約4ヶ月間、皮、種、果肉ごと、酵母添加は行わずに醗酵&初期段階の熟成を行います。圧搾して液体だけの状態にしたサイダーをさらにステンレスタンクで熟成し、無濾過&酸化防止剤完全無添加でボトリング。2021年9月のボトリング以降、フレッシュなリンゴがある時期にだけボトリングすることにし、その時に加えるリンゴ果汁の糖分のみで瓶内二次醗酵を促しています。

加糖はしていませんので、とてもドライですがリンゴの風味をダイレクトに、酸味とタンニンのバランスが良く、飲みやすくも奥行きや余韻を感じます。甘さのないサイダーので、どんな料理にも合わせられると思います!ちょっぴり甘いシードルがお好きな方は、お好みで甘さを足していただくのも◎

実は2MTのホームページにも「このサイダーはとてもドライなので、お好みで甘さを足してエンジョイしてね!ドライなサイダーを甘くすることはできても、甘いサイダーをドライにはできないよね?」と書いてあるので、試しに家にあったエルダーフラワーのコーディアルシロップをほんの少し入れてみると、甘さとハーブの香りや苦味がプラスされ、また違った雰囲気になります。もちろん、そのままでも飲んでもよし、好きな甘さに調整してもよし、というのが嬉しいポイント!

少しずつ秋の気配を感じる日が増えてきましたが、サイダーは季節を問わずオールマイティーに使っていただけるかと思いますので、是非とも食卓のお供にお試しくださいね!

 

■ボトル画像はこちらから→https://ec.vinaiota.com/product.php?id=1044

■造り手紹介ページはこちら→https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=155

 

≪中林の飲んでもらいたいシードル!!≫
銘柄: Huon Wild Farmhouse Cider 2019/2020(375ml) / ハオン ワイルド ファームハウス サイダー2019/2020(375ml)
造り手:Two Metre Tall / トゥー ミーター トール
地域:豪 タスマニア州
リンゴ:スターマーピピン
希望小売価格 (税抜) : 1,400円

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