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2023-11-30

動画配信キャンペーン(ARPEPE, Vodopivec, De Bartoli)

~オータのリリースインフォメーション~

10年前と比べたら、格段にスタッフも増えているはずなのに、いつもワラワラしているのはいったいなぜ?なオータです。

冒頭にもあった通り、今回のメルマガはヴィナイオータが心血を注いで制作した割には閲覧数が少なく予定していた広告収入が得られていない(嘘です、全然予定してません)インタビュー動画に登場してくれた造り手のキャンペーンです!動画もメルマガも尺が長いのは、ヴィナイオータクオリティという事で (笑)。

なにはともあれご覧になっていただければ、それぞれの造り手の土地、伝統、文化、自然、そしてそれらを液体の中で表現しているワインへの熱い思いを端々に感じていただけると思いますし、その熱い思いがあるからこそあのようなワインが具現化するのだという事が、より多くの方にとって腑に落ちるものになると確信しております。お時間があるときに是非!

ではではキャンペーン対象ワインのご紹介です!

 

【ヴォドピーヴェッツ】

まずは考え努力し続ける天才ヴォドピーヴェッツ!販売中のヴィトフスカ2015とソーロの2014に加え、約3年ぶりに2013ヴィンテージ4種をリリースします!

本文を書くために2013ヴィンテージのワインを全て開けてみたのですが、どれも素晴らしい状態に突入してきております!3年前は、どのワインにもやや素っ気ない雰囲気がありましたし、アンフォラでの醗酵&熟成を行うヴィトフスカヴィトフスカTソーロに至っては、パオロが世に送り出したワインの中で唯一皮ごとの醸し醗酵&熟成期間を1年とったヴィンテージ(例年は皮ごと半年、圧搾してワインだけの状態でもう半年)という事もあり、彼のワインとしては例外的に“皮ごと醸した感”が前面に出ていたのですが、そのニュアンスも後ろに回り、ただただ杯の進む危険な液体へと変貌を遂げています!

2013ヴィンテージは、ヴィナイオータが全生産量(!!!!)を買ったという事もあり、在庫は潤沢過ぎるほどですし、実はまだ現地に未引き取り分があったりもします(笑)。「(2013ヴィンテージのワインが、)2年くらいで売り切れたらいいなぁ…。3年かかっちゃうと、2016,2017,2018と在庫抱えなきゃいけないかもしれないから、ちょっとキツイぞ…」と思っていたりするわけですが、当然のことながら2年かからずに売り切れるほうがもっと嬉しかったりします(笑)。前述の通り、もうすでに素晴らしい状態ですが、数年後も数十年後にも凄みを見せつけてくれることが約束されている、本当に偉大なワインです。数か月ごとの変化を楽しむのも良いですが、売り切れる前に寝かせる用を買い溜めることを強くお勧めいたします!日本とヴォドピーヴェッツ宅でしか飲めないワイン…是非!!

リリース当初からパオロのワインとは思えないほどに(笑)外向的で親しみやすかったヴィトフスカ2015も、残り在庫が800本ほどとなっております。こちらも少しとっておいたほうが良いと思いますよぉ!

そしてパオロ的グランクリュワイン、ソーロ2014は残り90本ほどとなっております。パオロが造るどのワインよりも開くのに時間がかかるソーロですが、2014は雨がちな年だったという事もあり、もうすでに抜群の表現力です。

●Vodopivec / パオロ ヴォドピーヴェッツ インタビュー動画
https://vinaiota.com/producer/7183

 

【アールペーペ】

お次は、ヴァルテッリーナの伝統を体現する造り手、アールペーペ

ヴィナイオータの力不足とオータの図に乗った仕入れ(笑)などが相まって、気が付けば全種類のワインで複数ヴィンテージを抱えた状態に…。弊社は、現行として販売しているヴィンテージが売り切れない限り次のヴィンテージをリリースしないという方針を取っていますから、モノによっては日本に到着してからもしばらく寝かせておくことになることも…。これ自体は、(リリースされたばかりの若い)ワインにとって悪いことではないどころか、良いことづくめではあるのですが、造り手の現在地というか、最新版の“辿り着いている境地”を飲み手の方たちに同時代的に体感していただけないのは少々残念だなぁと思うこともあったりします。

それに加えてアールペーペの場合、超長期熟成に耐えうるポテンシャルを備えたブドウが収穫できた年にロッチェ ロッセなどのリゼルヴァクラスを仕込み、逆にそこまでのテンションをブドウが持ち得なかったと判断した年には、リゼルヴァを一切造らずステッラ レティカといったノーマルクラスのヴァルテッリーナとしてリリースするため、同銘柄のワインが毎年あるわけではなく、進化の過程を定点観測しづらいという事情もあるように感じます。(リゼルヴァの最新ヴィンテージである2013年から過去10年遡ってみると、リゼルヴァとしてリリースされたのは2013,2009,2007,2005の4ヴィンテージだけ…)

オータにとって彼らの2013ヴィンテージのリゼルヴァは、マイルストーン的位置づけのワインという事もあり、皆さんにもぜひ体験していただきたいと考えまして、2009&2007ヴィンテージを一旦セラーで眠らせて、2013をリリースすることにしました。

今までのワインも、他の追随を許さないほど高次元なレベルにあったと思うのですが、2013ヴィンテージで一皮どころか十皮くらい剥けちゃったとオータは思っています。ぱっと思いつくところだと、ヴァルテル ムレチニックにとっての2015ヴィンテージみたいな感じでしょうか(ムレチニックに2015ヴィンテージ関するエピソードに関しては、こちら https://vinaiota.com/news/6079 をご一読ください!)。

樽から試飲をする時、彼らは比較的大きめなグラスを使用するうえに、テイスティング的な量ではなくグラスワイン的な量を注いでくれて、「いや~、チョロっとテイスティングするだけなのにこんな量注いでくれちゃって、なんか申し訳ないなぁ…」と常々思っていたのですが、2015年の秋に訪問した際、1杯目に出てきたブオン コンシーリオ2013の意味の分からない飲み心地に驚愕、一瞬でグラスが空に…。その後に出てくるワインもことごとく危険な子ばかりで、試飲ではなく飲みモードに入ってしまいそうになる気持ちを抑えるのにとても苦労したという記憶があります。醸造方法を極端に変えたという話は聞いていないので、小さなマイナーチェンジをいくつか採用した程度だと思うのですが、樽熟成時点でのあの完成度には本当に度肝を抜かれました。過去のヴィンテージも、我々に対して壁を作るようなイメージは皆無だったのですが、2013は超偉大なのに謙虚で超気さく…そんなワインです!

今後現行とさせていただくワインの概略は下記の通りとなります。

ロッソ ディ ヴァルテッリーナ2016:可愛らしさと美しさのちょうど中間くらいの雰囲気を持った、アールペーペのカジュアルラインのワイン。サッセッラとグルメッロに所有する畑の最下部(標高350~400m)のブドウで造るワイン。90日のマセレーション、約6か月の樽熟成の後、セメントタンクでの熟成を経てボトリング。

サッセッラ ステッラ レティカ2015、グルメッロ ロッカ デ ピーロ2015、インフェルノ フィアンメ アンティーケ2015:超長期熟成には適さないと判断したヴィンテージに、クリュごとではなく各ソットゾーナ(1つの原産地呼称をさらに細分化したもので、ヴァルテッリーナの場合、マロッジャ、サッセッラ、グルメッロ、インフェルノ、ヴァルジェッラの5つがあります)ごとに造るワイン。18か月の木樽熟成。ミネラルのサッセッラ、親しみやすさのグルメッロ、熱量のインフェルノ…といったところでしょうか。

イル ペッティロッソ2015&1999:彼らが所有する3ソットゾーナのワインをブレンドして造る、ヴァルテッリーナ スーペリオーレ(ソットゾーナ名なしで)としてリリースされるワイン。各ソットゾーナの割合や、樽熟成期間などは、ヴィンテージによって変えているとの事。各ソットゾーナの良いとこ取りをしたようなワインです。1999ヴィンテージは、すっばらしい状態ですが、まだまだ先もあるような…。
このワインの誕生秘話に関してはこちら https://vinaiota.com/blog/4425 をご参照ください。

グルメッロ リゼルヴァ ブオン コンシーリオ2013グルメッロ リゼルヴァ サンタントニオ2013:ブオン コンシーリオは、ワイナリーの真上にある標高350-400mの区画で獲れたブドウで、そしてサンタントニオは、ブオンコンシーリオよりも東に進んだ標高450-500mにある区画のブドウで仕込んだワイン。ブオン コンシーリオが全クリュリゼルヴァの中で色調的にも味わい的に最も淡く、特徴的な酸があるのに対し、サンタントニオはブオン コンシーリオよりもリッチで酸も穏やかなワインを生み出すという印象がオータにはあります。

インフェルノ リゼルヴァ セスト カント2013:インフェルノに新たに取得した畑も合わせると、栽培面積的に1haを超え、他のリゼルヴァ同様に5000リットルの大樽が満たせるようになったこともあり、2009ヴィンテージからインフェルノでもリゼルヴァを造ることに。味わいの質感的にはサッセッラよりもグルメッロに近く、グルメッロよりも濃密な果実味に特徴が。

サッセッラ リゼルヴァ ロッチェ ロッセ2013サッセッラ リゼルヴァ ヌオーヴァ レジーナ2013:彼らが所有する3つのソットゾーナの中で、最も土が少ない土壌構成に起因する、豊富なミネラル感が特徴のサッセッラ。ロッチェ ロッセは、標高400-500mにある区画で、硬質で男性的なワインを生み出し、ヌオーヴァ レジーナ(2009ヴィンテージまではヴィーニャ レジーナという名前でしたが、ヴァルテッリーナのワイン法の改正により、ブドウ畑を意味するヴィーニャという単語をワイン名に使うことができなくなり、改名に至ったそう)は、ロッチェ ロッセの上部の標高450-550mのところにある、土がきわめて少ない土壌の、小さなテラスで構成される区画(※)。アールペーペが所有する全ての区画の中で、最も樹齢の古い樹が残っているのもこの畑だそう。ロッチェ ロッセのようなインパクトや派手さには欠けますが、ひたすらエレガントで余韻の長い、フィネスが最大の特徴の女性的な美を備えたワイン。

※ヴァルテッリーナでは、太陽の恩恵に与るために山の斜面の岩盤を砕き、出た石で石壁を仕立てて、砂状になった石や小石に川岸から運んできた土砂を入れてテラス状の畑を作ってきました。ヴィーニャ レジーナのような“小さなテラス”は、ロッチェ ロッセよりも硬い岩盤質が優勢な土壌だったために大きなテラスを作るに至れなかったことを示唆しています。元々土が少なかったうえに、より多くの岩盤を砕いて畑に仕立てているので、小石や砂も多く産出し客土の量が少なく済んだため、より土の少ない土壌構成になったのかと…。

サッセッラ リゼルヴァ ウルティミ ラッジ2013:ヴィーニャ レジーナの上部、標高600mにある区画の、遅摘みしたブドウで造るワイン。(2013ヴィンテージは、ヌオーヴァ レジーナの収穫の10日後に収穫)
干しブドウ的な凝縮感を感じるものの、樹上で生らせたまま凝縮してくため、酸はしっかりと残っており、野暮ったさは皆無。アールペーペ的スフォルツァート。
リゼルヴァはどれも大樽(5000リットル)で39か月間、セメントタンクで約1年の熟成。ボトリング後にも、2年休ませてからリリース。

 

●Arpepe / イザベッラ ペリッツァーティ ペーレゴ インタビュー動画
https://vinaiota.com/producer/7125

 

【デ バルトリ】

そして大トリはデ バルトリです!!デ バルトリと言えば、先日エトナに畑を購入したというビッグニュースが飛び込んできました!全然聞かされてなかったので本当にびっくりしましたが、ピッツェリア(驚愕のワインリストです!)を経営する友人が、9月に彼の店でデ バルトリの長男レナートとフランク コーネリッセンが一緒に飲んでいる写真をアップしていたのはそういう事だったんだなぁと後になって思ってみたり…。前畑所有者との交渉の結果、2021ヴィンテージからデ バルトリが醸造するとの事。楽しみです!

デ バルトリに関しては、アイテム数も多いため、彼らの核を形成するヴェッキオ サンペーリ(ノーマルVer.を除く)、マルサーラとブックラム パッシートをキャンペーンの対象商品とすることにしました。詳細(一言コメント?)は下記の通りです。

ヴェッキオ サンペーリ クラッシコ: 1984年にボトリングされた10年物のヴェッキオ サンペーリ。年代物の重厚な棚に飾られていたものなのですが、「こんなにいっぱいあるんなら、うちにも分けてよと!」と半ば強引に売ってもらったものになります。30年もの間そこそこに過酷な環境に置かれて、コルクが非常に脆くなっておりますので、バトラーズナイフの使用をお勧めします!当たりのボトルを引いた時のテンションたるや…。残り150本ほどとなっております!

ヴェッキオ サンペーリ クアランテンナーレ:ワイナリー設立40周年を記念してボトリングされた、平均熟成年数で40年物のヴェッキオ サンペーリ。ヴェッキオ サンペーリとしては珍しく若干の甘みを感じるワインとなっています。まだまだまだまだ若々しい!750mlが70本、マグナムが6本の在庫。世界中の誰よりもヴェッキオ サンペーリを買っていたいというオータのささやかな野望を彼らも知っているので、再入荷するとは思いますが油断禁物です!

マルサーラ オーロ スーペリオーレ ヴィーニャ ラ ミッチャ2016:ステンレスタンクで温度管理をしながら醗酵させたワイン(ワインになりかけの液体?)に、同年のモストとアルコールで作ったミステッラを添加したマルサーラ。ブドウのフレッシュな果実味があるのが、他のマルサーラと一線を画す点と言えるかもしれません。

マルサーラ オーロ スーペリオーレ リゼルヴァ2004:マルサーラ リゼルヴァ10アンニの後継ワイン。マルサーラに記載されているヴィンテージは、収穫年ではなく酒精強化を施した年を指しています。デ バルトリがマルサーラを造り始めた当初は、ヴェッキオ(=古い)じゃないヴェッキオ サンペーリにアルコールないしミステッラを添加していたので、ヴィーニャ ラ ミッチャと10アンニ(10年物)にはヴィンテージ表記がありませんでした。ですが、レナートが醸造を担当するようになった2000年代前半に、醗酵終了直後ないし醗酵途中のワインに酒精強化を施すようになったため、ワイン的にもマルサーラ的にも記載ヴィンテージの通りのワインになります。ラベルを変えたりするのが面倒で(笑)、もっと長い熟成期間を取っているにも関わらず10アンニとしてリリースさせてきたものを、2004からヴィンテージ入りで売り出すことにしたのがこのワイン。日本に到着した時よりも味わいが開いてきた気がします!

マルサーラ スーペリオーレ リゼルヴァ10アンニ:正確なところは分かりませんが、2004年よりは古いヴィンテージのマルサーラ。こちらも無茶苦茶美味しいです!この10アンニと上記マルサーラ2004、雰囲気的には非常に似てきています。強いて言うなら、2004の方がふくよかで、10アンニの方がアルコール感に鋭さがあると感じました。ここまで書いて、より古いマルサーラである10アンニの方が、2004よりも安いという逆転現象が起こっていることに気が付いてしまいました…。500mlが70本、マグナムが9本の在庫です。お買い得です!!

マルサーラ スーペリオーレ リゼルヴァ1987:このワインと下記ヴェルジネ1988は、若いヴェッキオ サンペーリを酒精強化した、デ バルトリ的オールドスタイルで造られたマルサーラです。ヴェルジネ1988と共に、マルサーラの最高峰と言っても過言ではないかと。現地では終売しておりますので、弊社在庫分のみとなります。今現在販売しているのは、2017年に仕入れた分になるのですが、2018以降に仕入れたものから価格変更となる予定です。というわけで、お安く買えるのはあと70本のみ…お買い逃しなきよう!

マルサーラ ヴェルジネ リゼルヴァ1988:ヴェルジネは、ワインにアルコールのみを添加したマルサーラのことを指す言葉。デ バルトリ史上最初で最後のヴェルジネ。こちらも現地では終売しています。残り150本!!
ヴィーニャ ラ ミッチャを除くマルサーラに関しては、辛口と呼べるくらい残糖分を感じないので、食事とも楽しんでいただけると思います。

ブックラム パッシート ソーレ ダゴスト2015:果実味豊かで、とてもキュートなパッシート。遅摘みをしたブドウで仕込んだワインに、やや短めな天日干し(約2週間)を施した干しブドウを加え、約3か月皮ごとの醗酵&抽出を行い、約半年の樽熟成の後にボトリング。残り90本!

ブックラム パッシート2014:イタリアのパッシート界が誇る、南の横綱的存在のワイン。オータの私見としては、“(ほぼ)永遠の命”を持ったワインで、向こう40~50年は凄みを味わえると思います(本当は100年と書きたかったのですが、控えめに表現することに(笑))。ひたすらサイコーなワインです!

ブックラム パッシート2000:超長期熟成のバルサミコは偉大なパッシートに近寄り、長い年月を経た偉大なパッシートは、バルサミコ的な濃度(物理的な意味でも、そして味わい的な意味でも)を持つとオータは考えているのですが、この10年の樽熟成を施したブックラムは、その入り口に立つワインです!以前も書きましたが、たくさん買うから安くして!とお願いして、少々値下げすることができたワインなのですが、まだ現地には在庫がありまして…。造り手からも、早く在庫なくしちゃいたいオーラをビシビシ感じているオータです(笑)。1998や2001など、未だ樽で熟成中(!!!やばいです!)のものをボトリングに踏み切らせるためにも、この2000を買い切る(&売り切る)必要があります!是非とも皆さんの清き1本を!

 

●De Bartoli / セバスティアーノ デ バルトリ インタビュー動画
https://vinaiota.com/producer/7011

 

 

*ブログ掲載時には完売しているワイン、商品がございます。予めご了承ください。

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