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2016-12-07

Camillo Donati / カミッロ ドナーティ

造り手:Camillo Donati / カミッロ ドナーティ
人:Camillo Donati / カミッロ ドナーティ
産地(州):エミリア ロマーニャ
ワイン:Lambrusco、Barbera Frizzante、Ovidio、Fortana、Rosso della Bandita、Malvasia Frizzante Secco、Trebbiano Frizzante、Sauvignon Frizzante…等
所在地:Via Costa, 3, 43035 Barbiano PR – Italia <Map>
Web:http://www.camillodonati.it/

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現当主カミッロの祖父であるオルランドが1930年に植えたブドウによる自家消費用から始まったワイン生産を、カミッロが商業化したワイナリー。エミリアロマーニャ州はポー河流域の肥沃な平野部が中心となっていることから、畑では仕立てを上へ高くして収量を増やすのが主流です。しかしこのカミッロは標高約250mの東向きの畑で一切の化学的な薬剤を使用せずにブドウを栽培、ワイナリーではこの地方に残る伝統的な手法にこだわり続けています。生産しているすべてのブドウに対してマセレーションを行い、野生酵母による醗酵、全ての工程で温度管理を行なわず、出来る限り自然な形で醸造。フリッザンテ製造のためのフィルタリング作業にも木綿の袋を使用。二酸化硫黄の添加もブドウをプレスした直後にのみ使用されるだけで、その量もごく少量(30-40mg/l)。
サンタンドレアはカミッロが元々持っていた畑(平均樹齢10年)で有機認証を取得済み、ボッタッツァは2003年からレンタルし始めた畑(平均樹齢30年)で2006年ヴィンテージより有機認証を取得。ボッタッツァが認証を取得できるようになるまでの期間(2004年と2005年)は2つの畑それぞれの名前でリリースした。

I Suoi Vini Frizzanti  カミッロの造るフリッザンテ(微発泡ワイン)

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現在生産されているほとんどの発泡性のワインはその利便性からシャルマー方式(ステンレスの密閉容器でモストを醗酵させ、炭酸ガスの一部を逃がさずにワインに溶け込ませ、発泡性のワインにする)で造られており、イタリアで最も有名な微発泡性ワインであるランブルスコもほとんどがシャルマー方式で生産されています。カミッロはかつてこの地方で伝統的に行なわれていた、ワインの残糖分とブドウに付いていた野生酵母を利用しての瓶内2次醗酵をいまだに行なっています。それはA.アルコール醗酵が完全に終わり辛口に仕上がったもの、B.醗酵途中のモスト(アルコール度数で2.5‐5%程度)を一部取り出し、翌春まで冷暗所に保管しておいたもの、この2つをブレンドしてボトリングすることで生み出されます。Bの、醗酵途中のモストの醗酵を止め、甘いまま翌春まで保管しておくために、木綿の袋がフィルターとして使用されます。木綿程度の目の粗さでは酵母や微生物は難なく通ることができ、本来のフィルターとしての意味はほとんど無いのですが、これに通すことで活動していた酵母たちは何らかのストレスを受け、醗酵を一時的に止めてしまいます。そのモストを密閉容器に入れ冷暗所に保存し、翌春ボトリング前にAのワインにブレンドします(辛口のフリッザンテの場合、アルコール度数で1%程度を瓶内2次醗酵で生産させるため、ブレンドしたワインが約1.6%の糖分を持つように調整します)。ボトリング後、温度の上昇が主な要因でしょうが目覚めた酵母が再び活動を始め、ワイン中の残糖分を食べ、アルコールが生成されるのと同時に炭酸ガスが発生し、夏を越え秋になるころにはフリッザンテとなるわけです。白のフリッザンテにはマルヴァジーアを、赤のフリッザンテにはボナルダの醗酵途中のモストを使用しています。Bのモスト(ワイン?)で、辛口のフリッザンテのブレンドに使われずに残ったもので、ドルチェ(甘口)のフリッザンテが造られます。

ナチュラルスパークリングの実現 (2009年4月の記事)

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天井と壁に付いたシミ、お察しのようにワインが暴発して付いたのですが、開けられた場所からこの天井までの距離4-5mと言ったところでしょうか。なかなかここまでは飛びませんよ、普通。
数年前、シュレールとカミッロが知り合いになった時、彼らの話題は当然の事ながらワイン、なかでもスパークリングワインに関しての話になったようです。彼らの間で共通認識というか、共通の目標、テーマというのが、”瓶内2次醗酵をさせるための補糖、酵母添加を行わなず、ブドウの糖分&野生酵母のみでスパークリングと呼べる気圧(3気圧)まで持って行って、なおかつBrutないしExtraBrut的残糖度まで糖分が焼けきった、ちゃんと辛口と呼べるワイン”というもの。
カミッロもシュレールもこれを実現するには、前年仕込んだ普通に辛口になったワインに、醗酵の始まったばかりのモストを添加するというのが良いのではという結論に。で、2008年ヴィンテージ、醗酵中のモストがどのくらいの力を持っているのかを確かめるべく、空き瓶に入れ王冠の栓をして冷蔵庫の中で保管していました。収穫の最中、カミッロ家には彼の親戚などが手伝いに来て、お昼はみんなでカミッロの家で食べていたらしいのですが、とある叔父(伯父??)さんがよほど畑が暑かったのか、冷蔵庫の中に冷えたワインはないかを物色したところ、1本だけあり、それを開けてみたら、件の暴発となりまして・・・。この”爆発的な”酵母の活力を確認したカミッロ、今年いよいよ試作に入ります!!2009年のワインに2010年の元気印モストを加えてどこまでガス圧が上がるか(そして糖分が下がるか)?世界でも類を見ないナチュラルスパークリング登場なるか?シュレール、カミッロどっちが先に実現するのでしょうか??
楽しみじゃございませんか!!!

5月入荷のカミッロ ドナーティのスティルワイン(?)に関して (2011年6月の記事)

入荷そして出荷を開始してから2週間弱経ちますが、何軒かのお客様から、マルヴァジーア フェルモ(フェルモはこのケースではスティルを意味します)が、スティルワインのはずなのに発泡していたとのご指摘をいただきました。
最初にこの話を聞いた時、僕自身は驚きもしなかったのですが、なぜ驚かないのか?ということに関しては全く考えずにいました。そして数日後、別のお客様からお電話を頂きまして、若干ネガティブな印象を持たれたようでしたので、心配になり、家(会社)に帰ってすぐに2本開けてみました。
1本目はものの見事なフリッザンテ、2本目は看板に掲げてある通りのフェルモ(スティル)でした…。
なぜこんなことが起こったのか、いくつかの可能性を考えてみました。
カミッロは収穫後、ブドウを除梗し圧搾する時にのみ若干量のSO2を使用します。これでブドウの皮に付くバクテリアを淘汰できるので、瓶内2次醗酵時に酵母がアルコールと炭酸を生成する代わりに、バクテリアが揮発酸を生成するのを抑制することが出来ます。ご存知のように、カミッロのフリッザンテは酵母や糖分を人工的に添加することなく、ボトリング前に醗酵しきった(完全に辛口に仕上がった)ワインに甘口のワイン(醗酵途中で木綿のフィルターにかけ、醗酵をブロックし、糖分を残すようにしたワイン)を、潜在アルコール度数で1%分程度の糖分量になるように計算してブレンドし、ボトリング、野生酵母で瓶内での2次醗酵を促します。培養酵母に比べたら、醗酵させる力の旺盛さ、勢いに欠ける野生酵母ですから、ボトリングの段階でSO2を添加することはできません。
2006-7年当時、ヴィナイオータは低価格帯のスティルの白ワインを探していて、カミッロにお願いして造って貰うことになりました。造るといっても、ただ単に甘口のワインを添加せずに辛口に仕上がったワインだけで1200-1500本ほどボトリングしてもらっただけなのですが…。その際ですが、恐らく(というか絶対に)これらスティルワイン3種にもボトリング時には一切のSO2添加が行わなかったのでしょう。2006年は暑い年だったこともあり、簡単には再醗酵を起こさない質のものとはいえ若干残糖があり、それがカミッロのセラーで4回の夏を経る間に一部のボトル(元気な酵母が紛れ込んだものだったのかもしれません)が再醗酵を起こした…。
過去3回に入荷した分(つまりカミッロのセラーよりもヴィナイオータの倉庫にいる時間の方が長かったもの)に関しては、再醗酵したという話をお客様からは聞いていません(加筆: と書きましたが、実際にはあったようです・・・)。弊社倉庫は夏場でも15-17度程度なのに対して、カミッロのボトルをストックしている場所は夏場若干温度が高くなり、特に2009年は酷暑でしたので、そこで“事件”は起きたのかもしれません。
今回の入荷分が届くほんの数日前に、たまたまマルヴァジーア フリッザンテ2006(狙ってそうなったもの)を飲んでいたのですが、こちらがよりふくよかな印象があったのに対して、今回の望まざる(?)フリッザンテはよりドライでシャープな感じでした。それでもネガティブな醗酵が起こった痕跡は一切感じられず、むしろこれからの季節にもってこいな気がしました。1つ問題があるとすれば、発泡しているものとそうでないものを外観からは判別できないということくらいでしょうか…。
そこで、ヴィナイオータとしてはリスト上の表記をこう改めさせて頂く事にしました。

Malvasia Fermo 2006 → Malvasia Frizzante? 2006
Sauvignon Fermo 2006 → Sauvignon Fermo? 2006
Trebbiano Fermo 2006 → Trebbiano Fermo? 2006

マルヴァジーアはかなりの高確率で発泡しているようなので“フリッザンテ?”と、ソーヴィニョンとトレッビアーノはボトルによっては舌の上でピリピリするボトルもあるのですが、十分スティルの範疇に収まりますので“フェルモ?”(万が一のことを考えまして)とさせていただくことにしました。

ここでカミッロから届いたコメントを。

チャオ 久人

ここ数年の間に、僕が“生きているワイン”から学んだことといえば、自然界においては2+2が常に4になるわけではないということで、今回の話を聞いても特に驚くこともないし、むしろ大いに感動しちゃったくらいだよ。
このことは、僕のワインがナチュラルで、生きているということを1点の曇りもなく証明してくれているとも言えるわけで、とてもとても嬉しいよ。
そんな話を聞かせてくれて本当にありがとう!
だけど、今回の出来事に関して科学的(化学的?)な説明を僕に期待しているとしたら、がっかりさせることになっちゃうなぁ。しばらく前から、(自然に対しての)自分の立ち位置やアプローチの仕方を変えてしまっていて、自然界にあるいくつかの“ミステリー”を理解しようとするのを諦めることにしたんだよね。ブドウの樹が、大いなる寛大さと共に僕達に分け与えてくれる、ミステリアスで心を捉えて放さないワインという飲み物を、謙虚さと共にじっと見守り、感嘆し、いとおしみ、驚き、感動していたいんだ。
僕のようなちっぽけな存在にも、この素晴らしい事象の一端を担わせてくれていることを神にも感謝!!
君のお客さんが、自然なワインが持つ言葉に尽くせないほどの驚きの数々のほんの一部分だけでも、喜びと共に体感しつつ、理解し、受け入れてくれることを祈っているよ。
 
カミッロ

逆にですが、これらのワインと一緒に届いた赤2種類、ランブルスコとバルベーラは発泡していて欲しいのに発泡していません・・・。どちらもアルコール度数があまりにも高く(ランブルスコで14%バルベーラは16%!!)、瓶内での2次醗酵に苦労しているようです・・・。
今回僕がカミッロを訪問した時、ランブルスコを開ける際には、皆シーーーーンと押し黙って”プシュー”という景気の良い音が聞こえてこないか固唾を呑んで見守っていて、結果”スー”程度の小さな音が聞こえてきただったのですが、それでも炭酸がすこーーーーし生成された証のその音に皆、”おーーーーーーっ”と声を上げるのには笑いました。
こんな感じで皆さんにも、炭酸があるかないか分からないワインを開けるという行為さえも楽しんでいただけると、カミッロも僕も嬉しいです!
自由なワイン最高!

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