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2015-11-30

Trinchero / トリンケーロ

造り手:Trinchero / トリンケーロ
人:Ezio Trinchero / エツィオ トリンケーロ
産地(州):ピエモンテ
ワイン:Barbera d’Asti Vigna del Noce、Nobius、Palme、Sogno di Bacco、A-iuto!、A-yuzuki!…等
所在地:Vianoce, 56 – 14041 Agliano Terme, AT – Italia <Map>

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イケメンで、快活&爽やかで、曲がったことが大嫌いで、正義感に溢れ、独身で、資産家で、かっちょいい車とバイクに乗り、音楽とかもやっちゃったりして、美味しいレストランにも無茶苦茶詳しくて、おまけに造るワインも美味い!全男性の敵(笑)こと、永遠の独身貴族エツィオ トリンケーロ。

アスティ県で一番最初にDOCの登記

トリンケーロは、アスティ県で一番最初にDOCワインの自家元詰めを行うための登記をした造り手で、エツィオが3代目に当たります。当初から、自然環境の最大限の配慮を払った農業を心がけ、セラーでも人為的関与を極力避けたワイン造りを理想としてきました。彼がワイナリーの仕事をすべて任された時点では40haもの畑を所有していたそうなのですが、品質の高いワインを造るのには広すぎる!!ということで、もっとも条件の良い畑10haほどを残して、他は全て売却ないし賃貸ししてしまいます。

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残した畑の中でも、最も重要な2区画が、ワイナリーに隣接した畑、ヴィーニャ デル ノーチェとノーチェに隣接するバルスリーナ。ノーチェは、1920年代に、バルスリーナは、30年代にバルベーラが植えられた畑です。(写真はノーチェ)バローロやバルバレスコのあるアルバ地区に比べると、粘土質でより肥沃な地質を持つアスティ地区ということもあり、施肥をしなくてもアルコール度数の高い、凝縮した果実味を持つワインができると考えるエツィオは一切の肥料を撒かず、ボルドー液以外の化学的な薬剤に頼らない農業を行っています。

10種類のブドウを栽培、どれもが他の追随を許さないクオリティ

バルベーラが主要品種ですが、その他にもなんと9種類のブドウを栽培していて、白以外は全て単一品種でリリースさせていますので、ワイナリーの規模を考えてると、非常に多種類のワインを造っていると言えると思います。さらに、リリースされる全てのワインが、他の造り手の追随を許さないくらいのクオリティとテンションを備えています。

その高いレベルの“トリンケーロ スタンダード”は、どのようにして維持されているかというと、答えは簡単。納得できないものはボトリングしないのです!!揮発酸が高くなりすぎたものはお酢屋さんに、揮発酸は高くないけどワインとして少しでも腑に落ちないことがあったらバルク売りをしてしまうそうで、僕が訪問した翌日にお酢屋さんが来ることになっていて、8000リットル(!!!)渡すと言ってた時には、目が点になりました…。

どのワインもがあまりにも普通に凄すぎるので、逆にありがたみ感に欠けてしまうのか、個々のワインに対する注目度が散漫になっている時があるような気がします。

A-iuto(2005)、A-Yuzuki(2009)について

多雨に見舞われた2005年はトリンケーロにとっても難しかったヴィンテージで、収穫時には厳しい選果を余儀なくされました。そのため、もともと少量生産の白ワイン3種類も生産量が半減し、単一でボトリングしたとするとシャルドネとマルヴァジーアは1000本にも満たない量しかできないとわかったエツィオ トリンケーロは、白3種類全てをブレンドすることにしました。2006年の秋にブレンドされたものを飲んだ時、そのバランスの良さには本当に驚きました。単体ではチャーミングだが線が細いアルネイス、良年であればアルコール度数15%を超えるパワフルなシャルドネに魅惑的な香りの反面、苦味も出てしまうマルヴァジーアのブレンドは互いの持ち味を生かした素晴らしいものでした。

僕が常々、サッサイアの価格帯でサッサイアと比肩できる白を探していた事を知ったエツィオ(彼もサッサイアを愛する1人なので僕の気持ちが分かってくれたのでしょう)が、従来の彼の白(シャルドネ、マルヴァジーア)に比べ安価でこのワインを提案してくれ、わが愛息の生まれ年の2005だったということもあり、公私混同をさせたら日本一の僕は全量を買うという条件で名前まで付けさせてもらうことにしました。イタリア人に息子の名前を覚えてもらうために使っていた“Aiuto(発音的にはアユート)”という“助け、援助”(!を付けたら“助けて!”)を意味する言葉と“A Yuto”(Aはイタリア語の前置詞で、ゆうとに、の意)を掛けてみまして、ラベルのデザインはエツィオとサノヨーコが考えてくれました。

不思議なワインです。見せる表情が本当に豊か。温度は高めの方が好みかな。渋いし苦いしと、強い要素があるのにもかかわらず、恐ろしい飲み心地。ラディコンのオスラーヴィエを小さくしたような感じ。エツィオが毎晩飲んでるって言ってたけどちょっと納得。

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2014年春トリンケーロを訪ねた際、「次のアユート!ロッソなんだけどさ、いいワインがあるんだよ。ヒサト、そういえばお前の娘って2009年生まれだったよね?」と言いながら向かった先にあった樽には、VinoRosso(ヴィーノ ロッソ)とだけ書いてある…。

近年、EUレベルでの法律が厳しく、樽ないしタンクの中にどんなワインが入っているのかをちゃんと明示しておかないと罰せられることもありまして、DOC、DOCGないしIGTのワインに関しては良く、“Vino atto a divenire XX DOC (XX DOCワインになる適性を備えたワイン)”と書いてあったりするのですが、ヴィーノロッソとしか書いていないという事は、VdT(ヴィーノ ダ ターヴォラ)、つまりテーブルワインで、ラベルへのヴィンテージ表記も許されないワインという事で…。

「で、このワインて中身なんなの?」と僕が聞くと、「ああ、ヴィーニャ デル ノーチェ(以下VDN)の09」と平然と答えるエツィオ。

当たり前ですが、滅茶苦茶美味しいぃぃぃっ!!これがなぜヴィーノ ロッソ?なぜ普通にVDN(DOCGワインとして)として売らないの??という疑問が頭に渦巻いたままところに、
「09といえば、もう1つすげえいいワインがあるんだよ」と言って飲ませてくれたのは、パルメと呼ばれる区画に、1982年に約2ha植えられたバルベーラでした。

これまた更にパワフル&タニックでVDNよりも荒々しいけど、すんばらしいワイン…。なんでも、東向きにやや傾斜した畑で、日光を1日中浴び、土壌も素晴らしく、いつもアルコール度数、ストラクチャーがしっかりしていて、素晴らしい香りのブドウを生み出す土地だそう。「VDNが1樽、VDNとパルメが半々のが1樽、パルメ単一の樽が2樽あるんだけど、どうよ?」とエツィオ。

「え、それって合計4樽で1樽5000リットルだから…約3万本??????ひええええ。でも、娘のヴィンテージだし、1樽分ずつ引き取っていいのなら行く!!!」と僕。

味わいを一定にするために4つの樽のワインをブレンドし、ボトリングしてもらったものが2009年のa-iuto!(ア ユート)ならぬ、a-yuzuki!09(ア ユヅキ)となります。息子の遊人には申し訳ないですが、彼のヴィンテージ05に比べると09は全てがリッチですし、欠点のかけらも見当たらないワインです。(ですが、アユート!05も、もうしばらく時間を与えてあげて、あの揮発酸が落ち着いた頃にはとんでもないことになると思います!!)

原産地呼称(DOC、DOCG)について

そんな凄いワインをなぜテーブルワインとしたのか?それは、いわれのない理由でDOC、DOCGの官能検査を落とされるから。(色の濃さ、アルコール度数、SO2の少なさ…)落とされること自体も問題なのですが、再検査するのにも再び書類用意したりと不毛な労力&時間が必要になる。近年、書かなきゃいけない書類の量がハンパなくなってきているようで、基本すべて自分でやらなければいけない小規模ワイナリーにとっては非常に負担となっています。

ワインは、ボトルに入れた瞬間にセラー内のスペースを取る存在になりますので、エツィオの場合生産量の多いワインは、何回かに分けてボトリングをしていたのですが、DOCGの認証をもらったら半年以内にボトリングしなければならないというルールができてしまったので、一気にボトリングするようになり、大量のボトルをストックするために、物置を改装してストックヤードにとまたしても出費を強いられ…。今まで通りに数回に分けてボトリングしたとして、1回目は通ったけど、2回目に落とされたら、同じワインなのに違う名前でリリースせねばならず、当然のことながら、別ラベルも用意しなければいけないわけで…。

ただでさえワインを長期熟成させているので、セラーにはワインがいっぱいあるし、畑を手伝ってくれる人もいないし、諸々のルール改正もさらなる投資を強要するようなものでと、踏んだり蹴ったりなんです。大手のワイナリーにとっては、なんの問題のないことでも、小規模な造り手には大きな負担になることが増え過ぎて、本当に誠実な造り手にとっては生きづらい世の中になって行っているのを感じます。そんな彼らを将来的に助ける術があるとすれば、誠実な造り手が醸す誠実なワインが圧倒的に支持されているという、お上(政府、原産地呼称委員会など)からしてみたら無視できない状況、ムーヴメントを生み出すことが必要なのではないでしょうか??そのために僕たちができる事は、明らかですよね?

2017-08-29

【新入荷】2017年8月 その4

2週間のイタリア出張からの帰りの飛行機の中で本ご案内を書き始めております。 それにしても暑かった…。水分が欠乏しているところで試飲を続けたからか、アルコールのまわりも早く、猛烈な眠気に襲われることがしばしば(オータは酔うとすぐ寝ちゃいます)…。とはいえ、出張のタイミングがもう少し早かったら、40度 ... 続きを読む

2016-10-20

【新入荷】2016年10月 その3

またしてもトリンケーロからワインが大量入荷です!!!! 皆さんお待ちかね、アユート!ビアンコの最新ヴィンテージ2015年が届いています。前回入荷のソーニョ ディ バッコ2014(マルヴァジーア)同様、醸し醗酵の期間を短くしたため色調はやや薄くなり、味わいも良い意味で軽くて親しみやすく、2015年と ... 続きを読む

2016-10-01

【新入荷】2016年10月 その1

ちょうどこの時期に造り手のところから旅立つワインが、日本に到着し通関切れるのが12月頃…。こんなことから、また1年が終わろうとしているんだなぁと思わされてしまうオータです。 計算してみたところ、年内にあと7コンテナー分(約9万本)のワインを倉庫に収容しなければならないようで…軽く気が遠くなる数字で ... 続きを読む

2016-07-04

【ほぼ毎】トリンケーロ、ステーファノ レニャーニ (2016年7月)

『ほぼ毎月つくり手紹介』7月は、5月より弊社直営店“da Dada”からヴィナイオータに転属となりました石橋が担当します。すでにお目にかかっている方もはじめましての方も、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 7月はピエモンテ州の「トリンケーロ」と、リグーリア州の「ステーファノ レニャーニ」です ... 続きを読む

2016-03-04

【新入荷】2016年2月その3

先日来日したデ バルトリ家の次男セバスティアーノと鎌倉の銭洗弁天に行ったのですが、「お金がもっと入ってくるように」ではなく、間違って「お金が(税金という名の下に)あまり出て行かないように」とお願いしてしまったオータです。 秋田から青森へと向かう鈍行列車(特急列車、乗り逃しました…)の中でこの文章を書 ... 続きを読む

2015-03-12

【新入荷】2015年3月その2

造り手が帰国の途に就いてから1か月近く経ちますが、彼らから送られてくる感想文の訳が終わらない限り、僕のオッティマーナは終わりません(涙)。スタッフも増えて事務所のスペースが手狭になったため、自宅書斎(別名漫画部屋)へのオータPC&全資料の移動を暗に要求されているし、そのためには本の墓場と化している書 ... 続きを読む

2015-01-30

【新入荷】2015年1月その4&2月その1

まだまだ新入荷は続きます!!!オッティマーナ前にあと2回、イベント後に3回分のワインが控えておりまして、当然のことながら、ツアーの最中に文章を書くことはできませんから、始まる前までに書き溜めておかねばなりません…。造り手紹介の文章があと6-7本、そして案内文2本の計8-9本の締め切りを抱える、下手な ... 続きを読む

2015-01-06

造り手からのオッティマーナ感想文 その6 トリンケーロ

自分で訳すのがこっぱずかしいお手紙第2弾は、エツィオ トリンケーロからです!!! ヒサト、オマエ=ヴィナイオータとご理解ください 俺たちの付き合いもなんだかんだで15年近くにもなるから、ヒサトの仕事ぶりも概ね知っているつもりではいたけど、今回他の造り手達や沢山の日本人とあちこちのイベントで一緒に過ご ... 続きを読む

2015-01-06

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2014-11-22

造り手紹介 トリンケーロ

ようやくオオトリにまで来ました!!でも、もう8時間で造り手達が来日です…。 このツアーが終わったら、2月のオッティマーナ赤2015まで2か月…また新たに造り手紹介文を書き始めないと…ひえええ。 今回紹介するのは、トリンケーロです!!!根拠はありませんが、サクサク書ける気がしたので取って置きました(笑 ... 続きを読む

2014-09-04

【新入荷】2014年9月その1&2

今年は、ほぼ全イタリア的に雨の多い年で、今夏も気温の高い日があまりなかったようで、収量的にもブドウの品質的にも難しい年になりそうです。ヴェネト州は雹害も激しく、弊社の造り手ですと、ダヴィデ スピッラレとラ ビアンカーラは甚大な被害を被りました。ダヴィデで通常の半分以下、ラ ビアンカーラに関しては、5 ... 続きを読む

2014-03-06

【新入荷】2014年3月その1

頭の混乱ぶりと机の上の混沌が常にシンクロするオータです。聖徳太子の爪の垢が欲しい今日この頃…。 ここから3週連続で入荷の予定です!実現の可否は倉庫のスペース次第…皆様の清き1本が必要です!とはいえ、内容的にもNo!と言いづらいものになっているかと(笑)。 それでは行きまーす!! ヴィナイオータのカジ ... 続きを読む

2014-02-19

【新入荷】2014年2月その2

食べ続けることを実現するためには、体力が必要で、残念なことにその体力が日に日に落ちていることを自覚しているオータです・・・。フードファイターは確かにファイターなんだなぁ…。 突然ですが、出張中の名古屋から緊急新入荷情報です!!! 切らしておりました、ラ ビアンカーラのマシエリ ビアンコとサッサイアの ... 続きを読む

2007-09-22

トリンケーロ-フランクとの出会い

2001年に取り扱いが始まった造り手の1人がトリンケーロだ。 2001年のヴィニータリーでは、アンジョリーノ、ラディコン、ラ・カステッラーダ、ムレチニック、ダーリオ・プリンチッチが共同で借りているブースで、あるベルギー人と初遭遇した。アンジョリーノからは、ワインに関するハンパない見識、天才的なテイ ... 続きを読む

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